2005年02月15日

アキノキリンソウ

アキノキリンソウ Solidago virga-aurea subsp. asiatica


アキノキリンソウは、北海道、本州、四国、九州の山野に生える多年草です。日当たりのよい場所を好むようですが、明るめの林床なら、それなりに花もつけます。北アメリカ原産の帰化植物「セイタカアワダチソウ (背高泡立草)」も同じアキノキリンソウ属の植物です。

花期は8月〜11月。草丈は30cm〜50cmほどで、大きいものでは80cmくらいまでなります。花序の形には変異があって、上部にかたまってつく場合と、縦に長くまばらにつく場合があります。パッと見た感じだけでは、高山型の「ミヤマアキノキリンソウ」との区別が難しいこともあります。そこで、花の細かい部分を見て区別することもありますが、それもなかなか容易ではないかもしれません。

花(頭花)は黄色で、直径は1cmちょっと、いわゆる花びらのある「舌状花」と中央部の「筒状花」があります。花の下の部分は筒状になっていて、黄緑色をしています。この部分を「総苞」といって、いくつかの「総苞片」とよばれるものが並んでいます。キク科植物では、よくこの総苞片の形状が分類形質となるので、キク科の花を見たら花びらの下も見るようにするといいと思います。

そこで、その総苞片で見分ける場合、アキノキリンソウでは「4列で先がとがらない」、ミヤマアキノキリンソウでは「3列で先がとがる」という点などで区別します。

花が終わった後、種子ができて銀色に輝く冠毛(綿毛)が目立つころには、すでに根もとには新しい葉ができています。その葉はそのままロゼット状となって越冬します。写真に写っているのがその越冬中の根生葉です。写したのが曇りの日だったので、葉の色もより暗めになっていますが、実物もかなり濃く暗めの緑色でした。全体的に白っぽい毛がたくさん生えていて、葉柄や葉裏の主脈の部分には特に密生していました。

アキノキリンソウ Solidago virga-aurea subsp. asiatica


茎は細長いものですが、丈夫にできているようで、越冬中も、かなり長い期間立ち枯れた状態で茎が残っています。じつは今回も、立ち枯れた茎を見て、きっとそうだと近づいてみたら、根元に根生葉がありました。しかし、この根生葉は、だいたい花が咲く前には枯れてしまいます。背の高くなった株では茎の下部の葉から枯れ上がっていることも多いです。

伸びてきた茎につく葉(茎葉)はもっと細長くて長さ8cmぐらい。付け根の方は細くなって葉柄に流れる感じになります。いいかえると、葉柄の部分にはごく幅の細いものですが、翼のようなものがあるんです。

【和名】アキノキリンソウ [秋の麒麟草]
【別名】アワダチソウ 
【学名】Solidago virga-aurea subsp. asiatica
【科名】キク科 COMPOSITAE
【撮影日】2005/02/13
【撮影地】東京都多摩市

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posted by hanaboro at 19:47| 東京 ☁| Comment(6) | TrackBack(0) | ロゼット図鑑 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
hanaboroさん

こんばんは!またお邪魔してしまいました〜
アキノキリンソウは知りませんでしたが、セイタカアワダチソウはさすがに知っておりました。

以前、五木寛之さんの講演会を聞きにいったことがあって、その中でセイタカアワダチソウがいかに日本でこれだけ増えていったかという話題がでて、意外と五木さんは植物にも心惹かれる人なんだわーと思ったことを思い出しました。

その時のお話では、セイタカアワダチソウを切り込み材料として、その後人間の順応性のようなことをお話されたりしていたと思います。シメは「情」について。「人を愛するということは、人が泣いているときに、一緒に本当に心から一緒に泣くことができるということだ」っていうフレーズしか覚えていないんですけど。

アキノキリンソウもまた同じ帰化植物だったのですね。あっ、五木さん、その時タンポポについても話されてました。

古来からある日本の植物にも頑張ってほしいものです。
Posted by すぅ at 2005年02月15日 21:30
*すぅさん ♪

五木寛之さんが、セイタカアワダチソウやタンポポのお話をされたんですか〜。いかに増えたかについて、それは聴いてみたかったですね。人の順応性にも通ずるところがあるってことなのかな。それにシメのフレーズ、深いなぁ〜。一生のうちにそんなふうに思える人に出会えたら、それは幸せな人生だったということなのかもしれませんね。

あっ!「アキノキリンソウ」は、在来種ですよ、帰化植物ではないです。セイタカアワダチソウと同じ属の仲間で、黄色の1つ1つの花を見ると結構似ているところもありますが。

「タンポポ」の話は、また複雑で、まだこのブログでは取り上げることができないんです。もう2ヶ月ぐらい、下書き状態になっています。在来のものと帰化したものとの関係など大変で、悩みのたねで。。。
Posted by hanaboro at 2005年02月16日 10:44
hanaboroさん

こんばんは〜 そうでしたか!
「アキノキリンソウ」は在来種なのですね。
「セイタカアワダチソウ」に負けないように頑張ってもらわねばなりませんね。
「タンポポ」は、そんなに複雑なことになっていたとは露とも思いませんでした。
「西洋タンポポ」がスゴイ勢いで増えたということしかしらないんです。
校正が終わってめでたくアップされるのを楽しみにしています。
Posted by すぅ at 2005年02月16日 18:55
アキノキリンソウって、セイタカアワダチソウの仲間だったのですね・・・。
そう言われるとたしかに似ているような。

未だにアキノキリンソウとミヤマアキノキリンソウの区別が付きませんので、こちらの記事を参考に次シーズン頑張ってみます!
Posted by 知三朗 at 2005年02月16日 19:05
*すぅさん*

「アキノキリンソウ」と「セイタカアワダチソウ」、同じ属の植物なので、交雑したりしないかと、心配してしまいますね。タンポポの場合は実際にそれが起きてしまいましたから。確かに「セイヨウタンポポ」はすごい勢いで増えましたけど、現在では、純粋な「セイヨウ」よりも在来種との雑種が増えてきているといいます。それもいろいろなタイプのものがあるんですよね〜。アップするのはいつのことやらって感じです。
Posted by hanaboro at 2005年02月16日 19:15
*知三朗さん*

こんばんは。そうなんですよね。セイタカアワダチソウと同じ仲間っていうのは、いわれてみればそう見えるかなって感じですよね。

自分はいい加減なもので、アキノキリンソウとミヤマアキノキリンソウの区別は、何となくって感じになってしまうことが多いです。生えている標高がかなり高いところのものは、だいたい花が上の方に集まってついていて、「コガネギク」という別名があるくらい華やかな感じがします。そういうのはだいたい「ミヤマ」の方だと思うのですが、高いところに登る途中など、林縁部で見られるものなどは、パッと見ただけでは断定できないかもしれません。でも、ぜひ、チャレンジしてみてくださいね。
Posted by hanaboro at 2005年02月16日 20:37
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