2005年02月19日

キンコウカ

キンコウカ Narthecium asiaticum


キンコウカは、北海道と本州中部以北の低地〜高山の湿原に生える多年草です。地下茎が長く伸びてふえるので、しばしば群生し、花時期には湿原を黄色に染めるほどです。名前は鮮黄色の花の色からきています。葉は長さ10cm〜20cmほど、花茎は20cm〜30cmくらいです。花期は7月〜8月で、花茎の上部の総状花序にたくさんの花をつけます。花のついている花序の部分の長さは10cmほど。花はふつう花序の下の蕾から開いて上へと咲き進みます。星の形のように見える1つ1つの花の直径は8mm程度です。

いわゆる花びらに見える部分は、「花被片」で6枚、外側の中央に縦に緑色の帯のようなものが見えます。それで、蕾のときは黄色というより緑色に見えるかもしれません。雄しべ(花糸の部分)には縮れた毛がたくさん生えているので、雄しべがかなり太く見えます。花の中央部を見ると、細長くて先がとがったものがツンと突き出ていますが、これが雌しべで、緑色をしています。

写真は、すでに花の最盛期を過ぎている状態です。花被片の色は、黄色ではなく下半分が緑色、先のほうがオレンジ色という感じです。咲き始めのころはちょっと褐色を帯びた葯(花粉のあるところ)や花糸の毛が目立っていた雄しべも、まだ残ってはいるもののほとんど目立ちませんでした。それとは対照的に雌しべの方は、基部がだいぶ丸く膨らんでいました。

細長い剣状の葉は、秋には葉先の方からオレンジ色に紅葉して、静かに湿原の秋を彩ります。

【和名】キンコウカ [金光花、金黄花]
【学名】Narthecium asiaticum
【科名】ユリ科 LILIACEAE
【撮影日】2004/08/12
【撮影地】福島県檜枝岐村

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posted by hanaboro at 18:37| 東京 ☔| Comment(4) | TrackBack(0) | 花後図鑑 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
hanaboroさん
こんばんは〜 今日は日曜日でしたので更新されないのかなぁ〜と思っていたのですが!お〜〜されてる!!されてる!!と
お邪魔してしまいました。

よく檜枝岐にはいらっしゃるんですか?
私も3,4度行ったことがあるのですが、足が
弱かったり、花の時期を逸してしまったりで、温泉に使った時間のほうが長かったです。(爆)

毎回、自分の無知さに嫌気がさしますが、「キンコウカ」もお初でした(^^ゞ
原種系のユリなのでしょうか?楚々としていますね。
Posted by すぅ at 2005年02月21日 03:58
*すぅさん*

こんにちは。あら?更新してなかったんですが、自動的にping飛んじゃったかな???

檜枝岐方面から湿原へ入るルートは比較的静かなので、好きですね。行ったことがあるのは自分も同じく3〜4度ですが、何度でも行ってみたいところです。花の時期なら湿原が黄色くなってますし、紅葉はサーモンピンクっぽいようなオレンジ色なので、ぜひ次回は見つけてみてくださいね。木道は落ちたりすると危険ですから、あまりよそ見ができないのが難点ですけど。

じつは相当、軟弱な足腰と心臓の持ち主で、今回の写真をうつした昨年も、本当は燧ケ岳に登る予定で、途中まで登ったのですが、小一時間ほどで熱中症の手前ぐらいの症状になったため、諦めて下の湿原を歩いたんですよ。それに湿原のコアの部分まではたどりつけないまま、引き返しましたし。その後、ロッジのお湯に入らせてもらって、やっと復活した感じでした。

キンコウカは、国内でも湿原などに自生している種で、園芸的に改良されたものというわけではないので、「原種」ともいえるのかもしれません。

ただ、ごく普通に「ユリ」といっているものとは違う属に分類されています。いわゆる「ユリ」はユリ属、キンコウカはキンコウカ属です。さらに最近では、ユリ科のDNAを用いた解析結果などから、ユリ科の分類がいろいろと見直されていて、キンコウカはどちらかというと、ユリよりヤマノイモに近いという結果も出ているようです。今のところはユリ科の植物となっていますが、今後どうなるか注目です。
Posted by hanaboro at 2005年02月21日 16:12
hanaboroさん
あぁ〜 もう私は曜日の感覚も麻痺してしまったようです。(///o///)ゞ
完全に私の勘違いでした。失礼しました。

私も燧ケ岳に登る予定が殆ど入り口付近で引き返してきちゃったような状態でした。
でも、hanaboroさんの場合は熱中症!あちらは涼しいところだという思い込みがあったのですが、やはり夏は気をつけないと大変なことになるのですね。

それにしてもこの「キンコウカ」についても相当にお詳しいですね。植物にもまだまだ解明されていないことなどがあったり、これまで当然!と思われていたようなことがひっくり返ったりするようなことになることもあるのでしょうね。

本当に面白いですね!
Posted by すぅ at 2005年02月21日 22:49
*すぅさん*

登山となるとやはり、足腰だけではなく、心臓の方も丈夫でないとつらいです。登りは心臓バクバクです。特に真夏は、気温がそれほど高くなくても、かなりの汗をかいてしまいます。飲み物や食料などもそれなりに背負っていますし、登山靴もそれなりに重たいですから、結構な体力が必要です。気をつけないといけませんね。

ユリ科のお話は、ついこの間の朝日新聞でも取り上げられていましたよ。話は結構大掛かりで、ユリ科だけではなく単子葉植物全体の見直しが必要なんだそうです。植物の世界は謎だらけ。
Posted by hanaboro at 2005年02月22日 11:17
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