2005年03月10日

ヤマウルシ

ヤマウルシ Rhus trichocarpa


ヤマウルシは、国内では北海道、本州、四国、九州に分布し、山野に生育する落葉小高木です。高さは3m〜8mほどになります。この仲間はふつう樹液にふれるとかぶれやすいです。個人差がありますので、注意した方がいいでしょう。

葉は長さ20cm〜50cmほどもある「羽状複葉」で、互生します。羽状複葉というのは、葉の中心となる柄(葉軸)に小さな葉(小葉)が左右に対になってついている「複葉」のことです。小葉は長さ10cm前後の卵状の楕円形です。これに対して、タンポポの葉も羽状に切れ込んでいますが、こちらは複葉ではなく「単葉」です。タンポポのような場合の切れ込んだ部分は小葉ではなく「裂片」といいます。

花期は5月〜6月。葉の脇(葉腋)から円錐花序を下向きに多数吊り下げるような形で出します。花序の長さは20cmほどで、黄緑色の花がたくさん咲きます。

ヤマウルシ Rhus trichocarpaヤマウルシ Rhus trichocarpa


冬芽は芽鱗に包まれていない裸芽で、濃い褐色の短くねた軟毛におおわれています。枝のてっぺんに出ている芽(頂芽)は、長さ1cmほどですが、枝の横の葉腋につく側芽または(腋芽)は、頂芽よりもかなり小さいです。

ヤマウルシの枝では葉のついていたあと(葉痕)がよく目立ちます。葉痕は赤みがかっていることが多く縦長のハート形。さらに葉痕の中には、水分や養分の通り道だった組織のあとである「維管束痕」という点々が見られます。

枝は灰褐色でほとんど無毛で、「皮目(ひもく)」という褐色の点々がたくさんあります。皮目というのは、樹皮の表面に隆起した小さな点々のことで、呼吸のはたらきをしています。今回の写真でも何とか冬芽の下や葉痕のまわりなどにプツプツと見えています。

漆をとるために栽培される中国原産の「ウルシ (Rhus verniciflua)」の場合は、冬芽の毛がもっと白っぽいような黄色っぽいような色です。また、「ヤマハゼ(ハゼノキ Rhus sylvestris)」だと葉痕の形が横長のハート形です。

【和名】ヤマウルシ [山漆]
【学名】Rhus trichocarpa
【科名】ウルシ科 ANACARDIACEAE
【撮影日】2005/03/08
【撮影地】東京都日野市

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posted by hanaboro at 12:00| 東京 ☁| Comment(2) | TrackBack(0) | 冬芽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
hanaboroさん
こんばんは〜 私小さいときに父と山へ行ってウルシにかぶれて、難儀したことがあります。かなり厄介なシロモノです。
赤くはれ上がってとにかく、痛いし痒いしで・・。
山へ行ったら要注意ですね。
Posted by すぅ at 2005年03月10日 23:35
*すぅさん*

かぶれるとやっかいですよね〜。わたしも子どものときにちょっとだけ経験あります。皮膚はそれなりに丈夫だったようで、あまりひどくはなかったのですが。すぅさんは大変だったんですね。気をつけないと。。。
Posted by hanaboro at 2005年03月11日 08:06
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