2005年03月16日

ハリブキ

ハリブキ Oplopanax japonicus


ハリブキは、北海道、本州以北、紀伊半島や四国の一部の亜高山帯の主に針葉樹の林縁に生育する落葉低木です。ウコギ科ハリブキ属の植物で同じ属の植物は、この他に「チョウセンハリブキ (Oplopanax elatus)」、「アメリカハリブキ (Oplopanax horridus)」が知られていますが、日本国内に分布するのは「ハリブキ」だけです。

また、属は違いますが「タラノキ (Aralia elata)」も同じウコギ科の植物です。
高さは30cm〜1mくらい。葉は数枚が上部の方にかたまってつきます。枝や葉には鋭いトゲがあって、軸に対してほぼ直角に出ます。こういう状態を「トゲは開出する」といったりします。葉の表面や裏面では、葉脈上に細長いトゲが垂直に突き出ていて、さわってしまうと、かなりガリ〜ッとやられてしまいます。

葉はかなりの大物で、長さも幅も20cm〜40cm、掌状に7つ〜9つに裂けます。葉柄にもトゲがあって、長さは10cm〜20cmぐらいあって、結構長めです。名前は、トゲがあって葉が「フキ」に似ているということからきているそうですが、はっきりいって、見た目はそう似ているわけではありません。見間違えることもないでしょう。葉が大きく広がっていて、葉柄が長いという点が似ているということなんでしょうかね。

花期は6月〜7月。茎の先に花序を出して、淡い黄緑色の直径5mm程度の小さな花をたくさん咲かせます。花弁は5枚。花はかなり密集して円錐状につきます。

写真は、ハリブキの果序の部分です。1つ1つの果実の長さは6mm程度。赤く熟した果実のてっぺんには2本の角が出ていますが、これは花柱です。花は地味なものですが、果実は赤くかなり目につきます。といっても、ちょっと大きな葉にかくれ気味のことが多いかもしれませんね。

【和名】ハリブキ [針蕗]
【別名】クマダラ
【学名】Oplopanax japonicus
【科名】ウコギ科 ARALIACEAE
【撮影日】2004/08/12
【撮影地】福島県檜枝岐村

■当ブログ内関連記事→タラノキ

posted by hanaboro at 18:21| 東京 ☀| Comment(14) | TrackBack(0) | 花後図鑑 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
hanaboroさん!
ご無沙汰してしまいましたヽ(*^^*)ノ
いよいよ春めいてきましたね!
このハリブキのはっぱは、おっしゃるとおりフキに似ていますね。
私にはおいしそうに見えます(爆)
タラの木とも近いとは、なおさら食べたらおいしそう♪
今日はこちらは雨。ようやく雪ではなく雨が降ってくれるようになりました。
春ですね〜〜〜〜
Posted by すぅ at 2005年03月17日 13:05
*すぅさん*

こちらこそ、ご無沙汰しております。こちらも今日は小雨が降っています。ポカポカ陽気ではないですが、このところ、ずいぶん春らしくなってきました。

詳しくは知らないのですが、新芽は、同じように食べられるはずですよ。より葉の部分のトゲが目立つようですが、芽吹きの姿も似ているようです。ただ、わたしは西の方の出身なので、「ハリブキ」と聞くとかなり高い山に行かないと見られないという印象です。夏の高山に登るときに、針葉樹の林にあるって感じなんです。そのころは、もう実になった状態ですよ。すぅさんのお近くではどうなんでしょうね。
Posted by hanaboro at 2005年03月17日 14:00
hanaboroさん こんばんは
ハリブキ 初めて見たとき
悪役レスラー顔負けの凶暴な武装に
恐ろしい奴・・・とかなりヒキましたが、
後日赤い実が成ってるのを見て
「かわいいやん」て大好きになりました。
なんか「粋」を感じますね。
Posted by ごまのはぐさ at 2005年03月17日 21:21
*ごまのはぐささん*

こんにちは。確かにそのくらいものすごい武装ですね。そこまでして守らなければならないほど、それを食べつくす相手がいたのでしょうかね。赤い果実、2本の角がおもしろいです。もしや、これも育ててらっしゃるなんてことは。。。
Posted by hanaboro at 2005年03月18日 16:17
hanaboroさん
大変申し訳ないですm(__)m 近くにあるかすらもわからないのですが、さらに山育ちの方に聞いてみようと思います。
亡くなってしまった叔父が一番くわしかったのですけど・・・・゚・(ノД`)・゚・。
花より団子でいつもすみません。
Posted by すぅ at 2005年03月19日 01:45
*すぅさん*

自分にとっては高山植物に近いようなイメージだったんですが、もしかしたら、東北の方だとそんなに高いところに行かなくても見られたりするのかな〜なんて勝手に思っちゃったんですよ。それで、「すぅさんのまわりにおられる達人の方なら、ご存知かな〜と思ったりして、聞いてみられたらいかがでしょう」って書こうとしたつもりだったんですけど、読み返すと何か変ですね。ごめんなさいね。わたしも花より団子ですよ。
Posted by hanaboro at 2005年03月19日 14:03
>もしや、これも育ててらっしゃるなんてことは。。。

育ててませんです。高山植物やそれに準じるものは、基本的に育てていませんです。


>赤い果実、2本の角がおもしろいです。

そうですねー。忘れてました(^^ゞ。
でも普通果実は食べてもらってなんぼ、やのに、変わってますよねー。

毎度 勉強になります。

Posted by ごまのはぐさ at 2005年03月19日 23:13
*ごまのはぐささん*

こんにちは。鋭いトゲがあるものを育てるのは大変ですもんね。ハリブキは結構、葉もでっかいですし。もしかしたら、赤い実は葉が枯れ落ちた後も長いこと株に残っていて、トゲの威力が薄くなるころに、動物たちに食べてもらえばいいくらいな感じなのかもしれませんね。それか、脱落した実を地面を動き回るような小動物に提供しているとか。葉は暗めの針葉樹林内で、より多くの光を得るために大きく広げて、できるだけ長い間、植食性の動物に食べられたくないから鋭いトゲでめいっぱい武装して、よりたくさんの果実を作り出す工夫なのかもしれませんね。

適当に言っちゃっているので、本当のところはどうなのかよく知らないんです。ハリブキの生活史とか繁殖様式など、どの程度調べられているのでしょうね。トゲの鋭いものって、調べにくそうだからな〜。
Posted by hanaboro at 2005年03月21日 10:19
そうですね。あの厳しい環境で大きな葉を維持するためには、あれくらいの武装は必要かもしれませんね。

繁殖様式は、仲間のハリブキやタラノキは地下茎でワンサカ増えるんですが・・・。

下手に栽培してワンサカ増えられたら怖いですね・・・。しませんが。
Posted by ごまのはぐさ at 2005年03月22日 20:08
*ごまのはぐささん*

そうでしたね。タラノキはワンサカ増えてしまうんですよね。それで、お困りの方がおられました。どうしてさし上げることもできず、無力なのが悲しいです。

ハリブキも栄養繁殖するんですね。でも、あれだけしっかりと果実を実らせているからには、種子繁殖だって行っているはず。種子の場合は、他家受精の可能性があって、多様性を高められる繁殖様式だと思いますが、次世代を残すのにやや不確実な面もありますよね。それに比べると、栄養繁殖はより確実に次世代を生み出せます。両方の繁殖様式を持つ植物については、その仕組みが気になるところです。
Posted by hanaboro at 2005年03月23日 10:32
すいません ハリブキが地下茎で増えるかは、わかりませんm(__)m。

タラノキがわんさかはうらやましいですねー(^^)。根が浅いので、若い頃なら楽に抜けますよ。だから盗掘で採り尽くされちゃうんですが・・・。

ハリブキではなくて、タマブキをムカゴから育てています。種子も作るのに、ムカゴも作るへんな奴です。あとムカゴニンジンはムカゴと種子を同時に蒔いて、成長の差を観察しています。ムカゴってどんなメリットがあるのかどうか、ちょい疑問です。
でも植物って面白いですねー。花ばかり見てるのって勿体ない!!
hanaboroさん、これからも頑張ってくださいね。
Posted by ごまのはぐさ at 2005年03月24日 23:15
*ごまのはぐささん*

タラノキ、若ければ楽に抜けるんですね。それは、お困りの方にお知らせしなければ。苗木を2本購入されてその後どんどん増えて、今では20本ぐらいトゲトゲの枝が出てきてしまって困っておられたんですよね。こうなると抜くのは大変なのかな。

タマブキやムカゴニンジンの観察、まだ発表されてなければ、研究テーマにもなりそうですね。ムカゴは条件が整わずに種子での繁殖がうまくいかないようなときでも、子孫を確実に残すための保険のようなものなのかなとも思いますが、そんな消極的な理由ばかりではないかもしれませんね。ぜひ、どんなメリット、デメリットがあるのか追求してください。

わたしも広〜いスペースがあったら、いろいろ実験してみたいです。ごまのはぐささんって、広〜い圃場をお持ちなんでしょうか。

応援してくださって、どうもありがとうございます。これからどんどん花が増えるので、誘惑に負けそうですけどね。
Posted by hanaboro at 2005年03月25日 14:22
>タマブキやムカゴニンジンの観察、まだ発表されてなければ、研究テーマにもなりそうですね。

ちょこちょこっと経過をブログで紹介はするつもりではいますが、研究までは私のオツムではちょっと難しいです(^^ゞ。
でもほんと、むかごって面白いです。

>ごまのはぐささんって、広〜い圃場をお持ちなんでしょうか。

いーえ。観察用は主にベランダで種子からのポット栽培です。研究者でなくて、ほんとただの草好きなんで、大まかな観察で満足しています。
それからおんたけにちょっとした土地を持っています。不動産的な価値は殆どないんですが、いろんな野草が生えています。外来種、花泥棒の襲来などで維持するのが大変ですが・・・。

>これからどんどん花が増えるので、誘惑に負けそうですけどね。

ほんと、うちも地味系なんで、たまには派手なのをって誘惑に駆られます(笑)。

Posted by ごまのはぐさ at 2005年03月26日 01:03
*ごまのはぐささん*

樹木も含めて、たくさんの植物の栽培体験談がお聞かせいただいていたので、頭の中で、勝手に想像してしまいました。どうぞお許しを。

御岳のこと大阪のことがでてきていたので、おや?っとなっていたんですよね。夏の間だけ山小屋かペンションかなさっておられるのか、別荘で避暑なさっておられるのかなどなど、これまたいろいろ想像してました。いろんな襲来から維持されるのは、並大抵のことではないんでしょうね。

自分自身で実際に見て観察するのって、本当、重要ですよね。それに楽しいし。ムカゴといえば、子どものころによく、庭に勝手に生えていたオニドコロのムカゴを甘辛く煮て爪楊枝でさして食べていました。植えっぱなしのオニユリは花はつけずムカゴばっかりつけていましたね〜。

派手な花の誘惑に負けそうになったら、「地味な花観察の会」でも設立して、ごまのはぐささんは「大阪と御岳支部」、こちらは「多摩支部」ってことで、何とか維持するようにするのはどうでしょう。はぁはぁ。。。
Posted by hanaboro at 2005年03月26日 13:30
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