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メギは、本州関東以西、四国、九州に分布し、山地や丘陵の林縁や草地などに生える落葉低木です。高さは1mほどで、よく分枝します。枝には筋のような折れ目があって角ばっています。枝は褐色〜紫褐色で、節々には長さ1cmほどの細いトゲがあります。葉が集まってついている下の部分にトゲがあって、ちょうど葉にかくれているので、うっかりさわってしまうと痛い目にあいます。
葉は、新しい長い枝につく場合は「互生」しますが、短枝につく葉は何枚か束になったように「束生(そくせい)します。葉は長さ1cm〜大きく生長した状態では5cmになります。形はやや幅の狭い感じの倒卵形〜ヘラのような形。先端には丸みがあって、あまりとがらないことが多いですが、反対に葉の付け根の方は次第に細くなって、流れるように葉柄につながる感じです。葉には毛がなく縁のギザギザ(鋸歯)なくて、特に若い葉は滑らかな印象があります。
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花期は4月〜5月。短枝から短い花序が出て、淡い黄色の花を数個下向きにつけます。花は、同じメギ科の「ヒイラギナンテン」を小さくしたような花で、直径は6mm程度。花弁、ガク片ともに6枚、雄しべも6本あります。ガク片は花弁よりも大きくて、ガクの方が花弁のように見えます。果実(液果)は、10月ごろには赤く熟し、紅葉もなかなかきれいなものです。
樹皮は薬用になるということで、健胃剤にするほか、かつては煎じた液で目を洗ったのだそうです。「メギ(目木)」という名前はそこからきています。ちなみに、「コトリトマラズ」という別名は、トゲが鋭いので「小鳥もとまらない」という意味だそうです。
【和名】メギ [目木]
【別名】コトリトマラズ
【学名】Berberis thunbergii
【科名】メギ科 BERBERIDACEAE
【撮影日】2005/04/03
【撮影地】東京都八王子市
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三宅
こんばんは。
「メギ」によく似たものに「ヘビノボラズ」というのがありますよね。まあ、「メギ」の別名の「コトリトマラズ」というのも、それと同様のネーミングですね。
これを撮影したところも、そんなに山奥というわけではないですし、特に珍しい植物ではないと思いますよ。園芸種もあるので、お近くでも見られるのではないでしょうか。