2005年04月11日

ブタナ

ブタナ Hypochaeris radicata


ブタナは、ヨーロッパ原産の多年草で、世界中に広く帰化しています。日本では、1930年代に北海道や兵庫県で帰化が認められた後、各地でも帰化が確認されたといいます。現在では、似あたりのよい草地や道ばた、荒れ地などでふつうに見られ、特に牧場が近くにあるような、高原の道路脇などでは群生していることもしばしばです。

この草は、フランスでは「ブタのサラダ」と呼ばれているそうで、ブタナという名前は、その日本語訳なのだそうです。また、タンポポに似た花を咲かせることから、別名を「タンポポモドキ」ともいいます。

ブタナ Hypochaeris radicata


全体に剛毛が生えていますが、葉の両面にもたくさん生えています。葉はすべて根もとの方から出る根生葉で、地面にへばりつくようにロセット状に葉を広げます。葉の質は分厚くて堅く、縁には羽状に切れ込みがあります。切れ込み方には個体差があって、ちょっと深めに切れ込むものや、浅めに切れ込むものがあります。生育段階でも切れ込みの度合いがやや変わったりもするし、切れ込むというよりは、縁がウネウネしたような状態のことも多いです。全体の輪郭としては、細長い楕円形。

ブタナ Hypochaeris radicata


ソメイヨシノが満開の4月上旬の関東の丘陵地。サクラの木の下では、地面にベッタリはりついた状態ながらも日に日に葉を生長させているブタナの姿も見られます。

花期は6月〜8月。50cm〜80cmくらいになる花茎を伸ばして、その先端にタンポポに似た花を上向きにつけます。花茎は途中で枝分かれすることが多く、1本〜3本になります。花(頭花)は鮮やかな黄色で、直径は3cmほど。花びらに見える「舌状花」は、先端がふつう5つに浅く裂けています。また、花茎をじっくり見ると、一応、退化した葉がごく小さく薄い鱗片状になって、ついているのがわかります。

タンポポの観察では、よく在来種と帰化種を見分けるのに、「総苞片(そうほうへん)」が反り返っているかどうかを見ます。黄色の花の下をのぞいてみると、緑色の「総苞」という部分があって、そこに細長い鱗片状の「総苞片」があります。ブタナの場合は、その総苞片が「セイヨウタンポポ」のように激しく反り返ったりせずに、まっすぐにはりついた状態になっていて、白っぽい毛が生えています。

種子の表面には小さな突起がたくさんあって、ブツブツしています。「冠毛(かんもう)」は、羽毛状の綿毛になります。

一見するとタンポポに似ていますが、背が高くて、花茎が分枝するので株の大きさのわりには花がたくさん咲いていたり、葉に剛毛が多くて堅そうだったり、茎の緑が濃いめで花の黄色のコントラストは人目をひきます。その姿はやはりどこかエキゾチックな雰囲気です。

【和名】ブタナ [豚菜]
【別名】タンポポモドキ
【学名】Hypochaeris radicata (誤:Hypochoeris radicata)
【科名】キク科 COMPOSITAE (ASTERACEAE)
【撮影日】2005/04/11
【撮影地】東京都日野市

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posted by hanaboro at 15:05| 東京 ☔| Comment(2) | TrackBack(0) | ロゼット図鑑 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こんばんは。
この花が、タンポポの様だとは知りませんでした。写真の形で私に引き抜かれていましたから。今日も庭の雑草を取りました。
Posted by 山友 at 2005年04月12日 22:44
*山友さん*

こんばんは。
今の時期、あちこち、こういう草たちが目立ってきましたよね。雑草とりも忙しい季節ですね。

タンポポに似てはいるんですが、花が細長〜い茎の先につきますから、タンポポかな〜と思ってみてみると、何となく違和感を感じて、違うものだとわかるかもしれません。花が咲いていたら、抜かれなかったのかもしれませんね。
Posted by hanaboro at 2005年04月13日 00:39
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