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オオカワヂシャは、ヨーロッパ〜アジア北部原産の多年草です。湿り気の多い場所に生え、河川によく見られます。高さは1mほどです。全体に毛はなく、葉の付け根のあたりの茎は赤みを帯びていることもあります。在来種の「カワヂシャ (Veronica undulata)」よりも全体に大きめなので、オオカワジシャといいます。「カワジシャ」というのは、川に生える「チシャ(レタス)」という意味からつけられたのだそうです。
葉は両面ともに毛はなく、ちょっと分厚い感じの長楕円形〜披針形です。長さは7cm〜8cmほど。「披針形」というのは、先端はとがっていて、根もとの方は丸みがあって鈍く、真ん中よりもちょっと下くらいに幅が一番太くなる部分がある形のことです。
葉の縁のギザギザ(鋸歯)は細かいもので、ほとんど全縁のように見えます。葉柄がなく対生するので、特に茎の上のほうの葉は、向かい合ってついている2枚の葉のつけ根が、両側から茎を囲むような状態になります。
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花期は、4月〜6月。葉の脇(葉腋)から花序を伸ばして、穂状にたくさんの花を咲かせます。直径5mm程度の青紫色〜白色まで、個体によって濃淡が見られます。花(花冠)は、4つに深く裂けて、赤紫色の筋が入っています。同じクワガタソウ属の「オオイヌノフグリ」とよく似た花です。花柄の付け根には小さな苞葉があります。ガク片も4つに裂けて、果実の時期にも残っています。果実(さく果)は長さ5mmくらいで、先が少しくぼんだ球形になります。
このオオカワヂシャ。筆者はまだよく実体をとらえきれていません。写真のものは、オオカワヂシャの特徴がよく出ているタイプだと思いますが、河川沿いによく見られるオオカワヂシャの群落では、隣同士に生えていても、株が少し小さめで白色の花を咲かせるものがあるんですよね。それは、オオカワヂシャとカワヂシャの雑種で「ホナガカワヂシャ (Veronica x myriantha)」といわれるものなのか、オオカワヂシャの変異の範囲内のものなのか、よくわかりません。濃い青の花が咲いているものよりは、葉の鋸歯はギザギザの度合いが大きいんですけど。カワヂシャなのかなとも思いつつ。。。
【和名】オオカワヂシャ
【別名】オオカワジサ、オオカワヂサ
【学名】Veronica anagallis-aquatica
【科名】ゴマノハグサ科 SCROPHULARIACEAE
【撮影日】2004/04/23
【撮影地】東京都日野市
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またお力をお借りいたします。
まいどお世話になってすいませんm(__)m。
こんにちは。こちらこそ、ご紹介いただいて、どうもありがとうございました。
ごまのはぐささんのご努力の成果、どんどん出ている感じですね。野草好きのお仲間もどんどん増えているようで、よかったですね。
さきほどはこちらのブログで私の言いたかったことを、漏れなく語ってくださってありがとうございました。
hanaboroさんからは、ものごとと真摯に対峙することの大切さを教えられますです。
努力の成果は・・・うーん、どうでしょうか?
まだまだ始まったばかりなんで、細く長くのんびりとですね。
こんにちは。
お褒めいただいて、もう照れまくってしまいますね。どうもどうも。。。
帰化種の問題など、いろいろと考えてしまうこと多いですよね。気持ちとしてはいろんなことによって、板ばさみ状態になってしまいます。
成果、少しずつ、確実にあらわれていると思いますよ。でも、そうですね〜。何事もそう簡単に一足飛びには行かないですもんね。長く続けることって重要ですよね。ごまのはぐささんの願いがかないますように!