2005年04月21日

ナワシロイチゴ

ナワシロイチゴ Rubus parvifolius


ナワシロイチゴは、日本各地のほか、中国、朝鮮半島など東アジアに分布する落葉低木です。山野の道ばたや土手などの日当たりのよい場所で見られます。茎は地をはうように広がって、根を下ろして増えます。花をつける茎は上に伸び、高さは30cmほどです。茎や枝にはトゲや短い毛がたくさんあります。

葉は互生。裏には綿毛が密生しているので、真っ白です。ふつうは3つの小さい葉(小葉)からなる「3出複葉」ですが、ときどき5つの小葉になるときもあります。小葉の長さは2cm〜5cmくらいで卵を逆さにしたような、ひし形のような形です。縁には不規則にギザギザした「重鋸歯」がありますが、先の方などは何となく丸みを感じます。「重鋸歯」というのは、1つのギザギザに、さらに細かいギザギザがある鋸歯のことです。「ソメイヨシノ」の葉には鋭い重鋸歯があります。

バラ科なので、葉柄のつけ根の部分には、「托葉(たくよう)」という付属物があるのですが、長さ5mmくらいの線形のものなので、あまり目立つものではないですね。

ナワシロイチゴ Rubus parvifolius


花期は5月〜6月。4月も半ばともなれば、関東の丘陵地などでは「クサイチゴ」や「ニガイチゴ」などは、花盛りとなります。しかし、このナワシロイチゴはゆっくりめ。ようやく葉を広げ始めています。名前は、果実が苗代のころに赤く熟すところからきているそうですが、実際には、熟すのはもっと後のことが多いかもしれません。

バラ科キイチゴ属の植物ですが、ナワシロイチゴの花は、他の多くの種の花とはちょっと違っています。ふつう、キイチゴの花といえば、パッと開いた真っ白の5弁花を思い浮かべますが、ナワシロイチゴの場合、5枚あるものの紅紫色で、上向きに開きます。開くといってもどの状態が開いた状態なのかよくわからないような花です。ガク片だけが開いたすぐくらいのころが、紅紫色の花びらが目立って美しく見えるかもしれません。そのうち、直立した花びらの上部から、多数の雄しべが見えてきます。ガク片は5枚あって、しだいに反り返って、両面に短い毛が密生して白っぽい。花弁もガクも長さは6mm〜7mmくらいです。花序は枝の先や葉の脇(葉腋)からでます。

果実は、直径1.5cmほどの球形に、たくさんの赤い粒ができます。この果実は他のキイチゴ属の多くの種類と同様に、生食するほか果実酒やジャムに利用されます。ただし、花柄にも小さなトゲがありますので、要注意。

【和名】ナワシロイチゴ [苗代苺]
【別名】サツキイチゴ
【学名】Rubus parvifolius
【科名】バラ科 ROSACEAE
【撮影日】2005/04/21
【撮影地】東京都日野市

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posted by hanaboro at 19:26| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 葉っぱ図鑑 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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