2005年04月22日

オオジシバリ

オオジシバリ Ixeris debilis


オオジシバリは、日本全土に分布し、道ばたや水田の周辺などにふつうに生えている多年草です。キク科ニガナ属の植物で、同属でよく似た種類の「ジシバリ (Ixeris stolonifera
)」よりもやや湿り気が必要なようです。石垣やブロック塀の隙間など土壌の少ない乾燥気味の場所で見られるのは、だいたい「ジシバリ」の方です。

名前は、そのジシバリよりも花や葉が大きいことからきていますが、ジシバリは、地面をはう茎から根を下ろして、まるで地面を縛るかのように見えることからきています。いずれも、しばしば群生しているのが見られます。

オオジシバリ Ixeris debilisオオジシバリ Ixeris debilis


葉は長さ5cm〜20cm、幅1.5cm〜3cmほど。へら形〜細長い楕円形で、しばしば、羽状に切れ込んでいます。葉質は薄くてやわらかく、色も明るめの緑色。縁が赤みを帯びていることも多いです。花の咲く前くらいの小さな葉は、地面に伏したようになっていることもありますが、花が咲くころの葉は、細長くて上に立ち上がっていることが多いです。それに比べると、ジシバリの方はあまり立ち上がらずに、葉は丸っこくて小さいです。

オオジシバリ Ixeris debilis


花期は4月〜5月。花茎をのばした状態の草丈は、20cm〜30cmくらい。花は直径2.5cm〜3cm。花茎の上部で枝分れして、花(頭花)は2個〜3個つきます。キク科の花なので、ふつう1つの花に見えている頭花は、小さい花(小花)がたくさん集まった「集合花」です。キク科の花の小花には2種類の花があって、よくあるマーガレットタイプの花では、中央部に「筒状花」、周辺部には花びらに見える「舌状花」があります。しかし、オオジシバリの場合は「筒状花」はなく、すべて花びらに見える黄色の「舌状花」からなっています。

花びらの下にある緑色〜黄緑色の部分は、「総苞(そうほう)」といって、長さは1cmちょっとくらい。総苞をよく見ると、まず目に飛び込んでくるのは、細長い部分で、それは「総苞内片」です。そして、その総苞内片の長さの3分の1に満たないくらいの「総苞外片」も見られるはずです。今回の一番上のしぼんだ花の写真では、総苞外片は3分の1の長さよりもずっと短くて、しかも角度が悪かったので、細長い総苞内片しか見えていません。それに、もしかすると、花がしぼむころには総苞外片は脱落してしまうのかもしれません。なんだかよくわからないことがあります。

オオジシバリの花は、黄色くタンポポのような花をパッと広げて、いかにも虫の訪問を誘っているようですが、必ずしも花粉を運んでくれる虫が訪れるとは限らない。そこで、確実に種子を作るために、このオオジシバリは、他の花からの受粉できなかったときには、速やかにどうか受粉する仕組みを持っているのだそうです。

花後にできる果実(痩果)は、7mm〜8mm。ジシバリと同じように、花が終わって果実が熟すころには、冠毛が広がって綿毛状になります。そして、少し平べったい紡錘形の果実の先は、細長くくちばしのように伸びた形になります。冠毛はそのくちばしのようになっている方についていて、長さは7mm〜8mm程度、色は白色です。

【和名】オオジシバリ [大地縛り]
【別名】ツルニガナ
【学名】Ixeris debilis
【科名】キク科 COMPOSITAE
【撮影日】2005/04/21
【撮影地】東京都日野市

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posted by hanaboro at 17:13| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 葉っぱ図鑑 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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