2005年05月15日

コウヤボウキ

コウヤボウキ Pertya scandens


コウヤボウキは、本州関東以西、四国、九州の山野の林縁や林内などに生える草本のような落葉小低木です。乾燥した場所に多く、よく尾根筋で見かけます。枝はとても細くよく枝分かれして、高さは50cm〜1mほどになります。この植物の枝は「高野山」で「ほうき」に使われたのだそうで、「コウヤボウキ」といいます。何でも高野山では「竹」を植えるのを禁止されていたために、竹のかわりにこれが用いられたとか。

コウヤボウキ Pertya scandens


葉の形やつき方には2通りあります。1つは一年目の枝で、卵形の丸っこい葉が互生します。もう1つは2年目の枝で、一年目の葉よりも細長い卵形の葉が3枚〜5枚、束になってつきます。ということで、今回の写真の枝はどちらも2年目のものです。しかも枝先に昨年の秋に咲いたらしい花の残骸があります。その一見、花びらのように開いているものは「総苞(そうほう)」で、茶色のピラピラした1枚1枚は「総苞片」です。キク科の花が終わったあと、すっかり枯れてしまっても、よくこの総苞片だけは残っていることがあります。

コウヤボウキの花(頭花)は、1年目の枝の先端につきます。これに対してよく似た「ナガバノコウヤボウキ (Pertya glabrescens)」の場合は2年目の枝で、葉が束になっているところに花をつけます。この2種は葉にも違いがあって、コウヤボウキは毛が多く若葉のころはよく目立ちますが、ナガバノコウヤボウキの方は毛があまり生えていないのです。

花期は9月〜10月。花の直径は2cmくらい。キク科の花びらに見える「舌状花」はなく、すべて「筒状花」で、十数個の筒状花が集まって1つの頭花ができています。筒状花の先は5つに裂けてヒラヒラと反り返っています。舌状花はなくても、意外に静かなにぎわいの花です。

【和名】コウヤボウキ [高野箒]
【学名】Pertya scandens
【科名】キク科 COMPOSITAE (ASTERACEAE)
【撮影日】2005/05/04
【撮影地】東京都八王子市

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posted by hanaboro at 11:46| 東京 🌁| Comment(0) | TrackBack(0) | 花後図鑑 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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