2005年05月22日

ニョイスミレ

ニョイスミレ Viola verecunda


ニョイスミレは、北海道、本州、四国、九州に分布し、山野の草地や林内、田のあぜなど少し湿り気のあるところにふつうに生える多年草です。国内でも分布域も広いですが、日本以外にも東アジアに広く分布しています。茎は斜めに伸び、草丈は5cm〜20cmくらい。

葉は先のとがった心形〜腎形。長さや幅は2cmほど。はじめは葉の基部はクルリと巻いたような状態になっていますが、しだいに展開してきます。その基部は深く湾入した形、つまり心形になっています。その心形になった部分の幅がより広く開いて、葉の幅が狭く口のとがったパックマンのようになったタイプを「アギスミレ (Viola verecunda var. semilunaris)」といいます。アギスミレは主に東日本の湿地などに見られるものですが、ニョイスミレと明らかに区別できないようなこともあります。

また、本州中部以北の高山帯には、「ミヤマツボスミレ (Viola verecunda nar. fibrillosa)」というニョイスミレの高山型が見られます。このタイプは葉が円形で先がとがらず、茎が地表をはいます。

ニョイスミレ Viola verecundaニョイスミレ Viola verecunda


花期は4月〜6月。低地のスミレの中では遅い方。花柄は立ち上がった茎の途中から出ます。花は白色。直径1cmくらいで、国内のスミレではかなり小さめ。上の1対の花弁(上弁)は2枚の間が開き気味で、後ろによく反り返ります。一番下の花弁(唇弁)には、紫色の筋模様がしっかり入り、下の1対の花弁(側弁)にも少し紫の筋があります。また、側弁の内側の花の中心付近には、短い毛がたくさん生えています。

唇弁から後ろに突き出た「距」は、白色か少し緑色がかった白色です。ニョイスミレの距は、短く2mm〜3mmくらいです。花の中央から伸びている雌しべの花柱は、先が横に張り出してカマキリの頭のような形になっています。

ニョイスミレという名前は、葉の形を僧侶の持つ仏具の如意に見立てたものだそうです。

【和名】ニョイスミレ [如意菫]
【別名】ツボスミレ[坪菫]
【学名】Viola verecunda
【科名】スミレ科 VIOLACEAE
【撮影日】2005/05/04
【撮影地】東京都八王子市

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posted by hanaboro at 03:41| 東京 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | スミレ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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