2005年05月23日

キバナアキギリ

キバナアキギリ Salvia nipponica


キバナアキギリは、本州、四国、九州に分布し、山地や丘陵地の林内、林縁に生える多年草です。草丈は30cm前後。全体に毛が多いのですが、茎や葉柄にはかなり白くて長めの毛が目立ちます。葉は対生。三角状のほこ形で、長さは5cm〜10cmほど。付け根の方は横に張り出します。

名前は、秋に開花して、「キリ」に似たような形の花をつけるところからきているそうです。多種多様な種を含むサルビア(Salvia)の仲間で、基本的な花の形は園芸種のいわゆる「サルビア」と似ています。

ある程度大きく生長した個体になるまでは開花せず、林縁部などで光が十分に得られる場所では早い時期から開花が始まりますが、林内のやや暗い場所では遅めの開花になります。種子で繁殖するほか、特に日当たりのよくない場所では、倒れた茎が地面についた部分の節から根がおりて、そこから新しい個体ができるという栄養繁殖を行っています。

キバナアキギリ Salvia nipponica


花期は8月〜10月。茎の先の花序に数個ずつ段々に花をつけます。花は長さ3cmくらいの「唇形花」。花(花冠)は、淡い黄色です。上唇の先からは1本細長い糸状のものが伸びていますが、それは、雌しべの花柱です。

雄しべは全部で4つですが、そのうち2つは退化して小さく不完全なもので、花をのぞいたときに中央部に見えます。薄い紫色のものがその不完全な雄しべの葯です。完全な雄しべの葯は上唇にはりつくようになっています。弓なりになって不完全な雄しべとつながっています。その弓のように細長くて「花糸」のような部分は「葯壁」といって、このような構造がアキギリ属(Salvia)の特徴の1つ。

花を訪れたマルハナバチなどの昆虫が花の中に入ったとき、退化した方の葯に触れると、完全な方の葯が下に下がってきて虫の背中に花粉がつく仕組みになっています。

【和名】キバナアキギリ [黄花秋桐]
【学名】Salvia nipponica
【科名】シソ科 LABIATAE
【撮影日】2005/05/04
【撮影地】東京都八王子市

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posted by hanaboro at 12:23| 東京 🌁| Comment(2) | TrackBack(0) | 葉っぱ図鑑 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
はじめまして。
まさに花図鑑ですね〜。とっても勉強になります。
私も近所の山で撮った野草などを時々ブログに載せてますが種類を調べるのに悩むこともしばしばです。
これからもたびたびのぞかせてくださいね。
Posted by いちすけ at 2005年05月23日 14:37
*いちすけさん*

ようこそ、いらっしゃいませ。

こういう植物だけのブログをやってはいるのですが、なかなか植物の名前がわからなくて悩むことが多いです。

花図鑑といっても、内容も管理人もボロボロだし、花の写真もほとんどないですが、よろしかったら、またのぞいてやってくださいね。
Posted by hanaboro at 2005年05月23日 17:30
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