2005年06月08日

アケボノソウ

アケボノソウ Swertia bimaculata


アケボノソウは、日本では北海道、本州、四国、九州に分布し、山地の湿地の近くや湿り気の多い林内などに生える二年草です。最初の一年目は根生葉の状態で過ごした後、二年目になって茎を伸ばして開花します。ふつう、根生葉は花が咲くころにはなくなってしまいます。今回の写真の個体は、丈は20cmくらいですが、すでに根生葉はありませんでした。株元に見えるのは、「タニタデ」の小さい株です。

リンドウ科センブリ属の植物で、草丈は50cm〜80mくらい。葉は対生。上に伸びた茎につく茎葉には、葉柄はほとんどありません。茎葉は長さ3cm〜10cmくらいの卵形で、平行して走る3本の葉脈(3行脈)が目立ちます。

花期は9月〜10月。茎の上部で枝分かれして、上向きに白色の花を咲かせます。花の直径は2cm程度。花冠は深くほとんどつけ根まで5つに裂けるので、花びらが5枚あるように見えます。雄しべは4本〜5本。先の葯は黒紫色。白の裂片にはいろいろと模様があってにぎやかです。

まず、花冠の裂片の先のほうには黒紫色の小さな斑点がついています。そして、それより少し内側の部分には、黄緑色の点が2つあります。この2つの点は「蜜腺」で、そこから蜜が出ています。蜜腺溝は黒紫色の斑点よりも大きめの点に見えます。なんとも変わった場所に蜜腺があるものですね。ちなみに、名前の「アケボノソウ (曙草)」は、花冠裂片の黒紫色の斑点模様を夜明けの空に見立てたものだそうです。

アリやコバエのような小さくて体重の軽い訪花昆虫なら、蜜だけ吸って行ってしまいそうな位置にある蜜腺。この花の受粉に有効な訪花昆虫は何でしょう。

【和名】アケボノソウ [曙草]
【学名】Swertia bimaculata
【科名】リンドウ科 GENTIANACEAE
【撮影日】2005/06/05
【撮影地】山梨県塩山市

■Trackback People : 野草people

posted by hanaboro at 18:27| 東京 🌁| Comment(2) | TrackBack(0) | 葉っぱ図鑑 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
hanaboroさん、初めまして。
モリノと言います。

hanaboroさんの画像には舌を巻きます。
自分も少しは写真を撮りますけど、花が無いときにアケボノソウまで
見分ける技量と知識に絶賛したいです。

いつもこっそり拝見してますが、とても参考になる良いサイトですね。
今後もがんばってください。
Posted by モリノ at 2005年06月09日 16:17
*モリノさん*

はじめまして。ようこそ、お越しくださいました。身にあまるお言葉、恐れ入ります。照れくさいですが、とてもうれしいです。

アケボノソウは、葉っぱの3つの脈がはっきりしているので、じつは、きっとそうじゃないかなって程度で載せてしまってます。そんなにたいした技量や知識というわけではないもので、すぐにボロが出ることと思いますが、今後ともよろしくお願いします!
Posted by hanaboro at 2005年06月09日 19:28
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