2005年06月14日

フサザクラ

フサザクラ Euptelea polyandra
2005/05/04 東京都

フサザクラは、本州、四国、九州に分布し、山地の谷や渓流沿いに生える落葉高木です。高さは8m〜10mほどまでなります。沢沿いなどで、しばしば群落となっています。名前は、樹皮が白っぽく、いわゆるサクラに少し似ている部分もあって、房状の花をつけるところからきています。

まだ若い枝は赤褐色。葉は互生。長さ10cm前後の幅の広い卵形。先端がキュッと細くなってシッポのようにとがります。縁のギザギザ(鋸歯)は粗く鋭くて、そして不規則。ところどころで、ちょっと長く突き出る鋸歯があります。葉柄は5cm程度。表面は緑色で光沢があり、若いころの葉は、赤茶色を帯びてなかなか渋い色合いです。裏面は白っぽくなっています。あまり似ているようには見えないのですが、葉はどことなく「クワ」に似ている部分もあるということで、「タニグワ」とも呼ばれるそうです。

フサザクラ Euptelea polyandra
2005/06/05 山梨県

花期は春まだ浅い、3月〜4月。葉の展開よりも先に開花します。濃い紅色の房状の花で、早春の谷間を静かに飾っています。花は花ですが、花弁もガクもない質素なもの。濃い紅色で垂れ下がっているのは、雄しべの「葯」です。雄しべが多数あり、葯の部分は7mmくらい、細長い線形。学名の種小名「」は、「多雄ずいの」という意味があります。雌しべもたくさんあります。

フサザクラ Euptelea polyandra
2005/05/29 神奈川県

名前に「桜」と入っていますが、ソメイヨシノやヤマザクラなどのいわゆるサクラはバラ科、フサザクラはフサザクラ科の植物で、こちらは、花弁やガク、つまり花披のない「無花被花」なので、原始的な植物の1つといわれています。サクラの方は、花弁とガクが区別できる「異花披花」。

果実は平べったくて、熟すと黄褐色。中に1つずつ種子が入っています。翼状になった果実は風によって運ばれます。

【和名】フサザクラ [総桜、房桜]
【別名】タニグワ
【学名】Euptelea polyandra
【科名】フサザクラ科 EUPTELEACEAE
【撮影日】2005/05/04、2005/05/29、2005/06/05
【撮影地】東京都八王子市、神奈川県藤野町、山梨県塩山市

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posted by hanaboro at 13:19| 東京 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 花後図鑑 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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