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メヤブマオは、北海道、本州、四国、九州に分布し、山野の林内や林縁、道ばたなどに生育する多年草です。草丈は1m程度。茎が根もとの方から株立ちとなって「そう生」します。
葉は対生。質は薄っぺらい。「ヤブマオ」や「アカソ」との区別が明確ではないこともありますが、細かい葉脈のシワシワ感はメヤブマオの場合、ヤブマオやアカソよりは抑えられた感じがします。傾向としては、ヤブマオの方は、葉が分厚くてかなりザラザラ、メヤブマオはペラペラしています。でも、変異が多いので必ずしもそうとは限らないことも。この仲間の変異の多さは、風媒花で花粉を飛ばし受粉する仕組みがあって雑種ができ、それが無性生殖を行うために、各個体の持つ形質がずっと代々受け継がれ、様々なタイプができやすいからなのだそうです。
葉の長さは10cm〜20cmくらいのカブトガニ形、先が3つくらいにさけたような状態のことが多いです。その先端は尾状にシューッととがります。葉の基部はまっすぐ一直線。そういう一直線になっている形は、「切形」といいます。そして、縁のギザギザ(鋸歯)は、粗くて、大きくギジャギジャ。両面ともに短い毛が生えているので、縁やつけ根などは特に角度によっては白っぽく見えます。
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花期は8月〜10月。雄花と雌花が同じ株につく雌雄同株。茎の上部に雌花序、下部に雄花序がつきます。花は花穂に並んでびっしりとつきますが、雌花序の場合はややまばらです。花序の太さは、ヤブマオより細めで繊細な感じになります。
果実には毛がたくさん生えていて、縁には翼があって、小さ〜い栗のようにイガイガした感じで丸っこい。それが、果序に数珠状に並んだような状態になります。
【和名】メヤブマオ [雌藪苧麻]
【学名】Boehmeria platanifolia
【科名】イラクサ科 URTICACEAE
【撮影日】2005/06/12
【撮影地】神奈川県津久井町
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