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ノボロギクは、ヨーロッパ原産の一年草です。日本に入って生きたのは明治初期だとか。今では、道ばたや土手、田畑などにふつうに生育しています。草丈は30cm〜40cmほど。よく枝分かれします。一年草といわれていますが、年何回も発生するようで、暖かい地域なら一年中花が見られます。
葉は互生。縁はギザギザと羽状に裂けます。表面は濃いめの緑色。やや肉厚な感じで、光沢があります。特に葉脈上に毛が多くはえています。
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「ボロギク」というのは、山地の木陰に生える「サワギク (Nemosenecio nikoensis)」の別名で、ノボロギクは「野に生えるボロギク」という意味だといわれています。ただし、サワギクの花には「舌状花」がありますが、ノボロギクの小花はほとんどの場合、すべてが「筒状花」です。つまり、花びらがありません。咲いていても蕾のような状態です。
花色は黄色という点は同じでも花は特に似ていません。似ているのは、果実の記事の白い「冠毛」がボワボワとほおける点です。この「冠毛がほおける」という点が共通で、別の属ながら同じように「ボロギク」という名前がついているものに、「ベニバナボロギク (Crassocephalum crepidioides)」、「ダンドボロギク (Erechtites hieraciifolius)」などがあります。ベニバナボロギクはアフリカ原産、ダンドボロギクは北アメリカ原産。両方とも、小花は筒状花ばかり。
また、名前の由来については、特に「サワギク」に似ているからというわけではなく、ノボロギクそのものの冠毛のほおけるようすからきているともいわれています。
ノボロギクの小花を包んでいる筒状の部分、「総苞」は、長さ1cm程度。そのつけ根のところにはさらに「小苞」がいくらかあります。その小苞は細く先のとがった線形で、先端は黒っぽくなっています。小苞の長さは長短まちまち。
【和名】ノボロギク [野襤褸菊]
【学名】Senecio vulgaris
【科名】キク科 COMPOSITAE (ASTERACEAE)
【撮影日】2005/06/24
【撮影地】東京都日野市
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