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ワルナスビは、北アメリカ原産の多年草で、世界各地で帰化しているそうです。ナス科ナス属の植物。地下茎をのばしてふえるので、しばしば群生しています。根茎の切れ端でも生育可能ということで、畑に侵入した場合、とてもやっかいな雑草になっています。さらに、茎や葉、花序などにトゲが多いこともあって、始末におえない害草ということから、「ワルナスビ(悪茄子)」となったと名づけられたそうです。日本で最初に確認されたのは、昭和初期、千葉県でのことだったそうです。現在では各地の道ばたなどに見られます。
草丈は40cm〜70cm程度。茎は節ごとにちょっとカクッと曲がります。茎には直角に出た鋭いトゲがあります。茎は緑色、または紫色、トゲは黄褐色。さらに、茎や葉には「星状毛」が密生しています。葉柄や葉の両面の中央脈上にもトゲがあります。表面のトゲは少なく短めですが、裏面のトゲは鋭く数も多めです。小さい写真の右側はワルナスビの葉ですが、この個体の場合、表面のトゲは1枚につき小さなものが1つか2つでした。ちょうど、ショウリョウバッタがいるあたりにあるのですが。
葉は互生。長さ10cm前後の長楕円形で、縁には大きな波状の鋸歯があります。鋸歯は不規則に3つか4つほどあって、ウネウネとした輪郭です。
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花期は6月〜10月。花がつく枝は、茎の節と節の間から出て、比較的太くてしっかりしたものです。その枝に数個の花が咲きます。
花冠は5つに裂け、ほぼ平開して星形に見えます。直径は2cm〜2.5cmくらい。色は白色〜淡い紫色。中央に見える雄しべの「葯」は黄色です。それも、黄色く太いバナナのような葯。ふつうの「雄しべ」のイメージだと、長い「花糸」の部分があって、葯はその先端についていて花糸よりは長さが短い印象ですが、ワルナスビの葯は花糸よりも長くて、花糸の部分は外からはほとんどわからないくらいです。一番中央にある雌しべの花柱は、細くて長い場合と短い場合があります。ガク片の先はとがって、外から見える方には毛が目立ちます。
果実は「液果」で、直径1.5cmほどの球形。ガク片は果実の時期まで残っています。熟すと黄色〜オレンジ色になります。
【和名】ワルナスビ [悪茄子]
【別名】オニナスビ、ノハラナスビ
【学名】Solanum carolinense
【科名】ナス科 SOLANACEAE
【撮影日】2005/07/05
【撮影地】東京都日野市
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道端の雑草の名前がわからなく、調べていたら 『ワルナスビ』!とわかりました。
どんな植物かしら?
さっそく 検索して こちらへたどり着きました。
なんだか楽しそうなところですね。
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