2005年07月27日

オニユリ

オニユリ Lilium lancifolium
2005/07/25

オニユリは、北海道、本州、四国、九州に分布し、野原や田んぼ、人里周辺などに生える多年草です。花が美しく古くからよく栽培されるほか、野生状態のものも多く見られますが、本来の自生のものかどうかはよくわかっていないようです。「鱗茎」をいわゆる百合根として食用にするため古い時代に渡来したといわれています。

草丈は1m〜2mほど、茎の色は黒紫色で、白いクモ毛があります。地下の「鱗茎」は、直径5cm〜8cmの卵球形。葉は互生。長さ5cm〜15cmくらいの被針形で、先はとがっています。葉柄はなく、葉の脇に「珠芽(ムカゴ)」をつけることが大きな特徴。葉は両面無毛で光沢があります。

また、珠芽は、地上茎の「腋芽」が養分を蓄えて大きくなったもので、地面に落ちて生長できれば、新たな個体になります。オニユリの珠芽は、葉のもととなったものが肉質となった「鱗芽」。これに対して、茎が球状に肥大してできた珠芽は「肉芽」といって、「ヤマノイモ」の珠芽がそれです。

オニユリ Lilium lancifolium
2005/07/05
オニユリ Lilium lancifolium
2005/06/24


花期は7月〜8月。茎の上部の総状花序に、斜め下向きに数個〜多いときで20個くらいの花をつけます。「花被片」は6つ、橙赤色で後に強く反り返り、黒褐色の隆起した斑点がたくさん散らばっています。1つ1つの花被片は長さ7cm〜10cmありますが、反り返っているため花の直径としては、10cmちょっとくらいです。内側の花被片がやや幅広め。

ユリ属は、基本的に2倍体が多いといわれていますが、オニユリの多くは3倍体です。つまり種子ができないわけです。そのかわりに葉の脇(葉腋)に黒紫色の「珠芽」をつけ、それによって繁殖します。日本に生育するユリの中で珠芽をつけるのは、このオニユリだけ。ただし、壱岐、対馬や朝鮮半島南部に生育するオニユリは2倍体で、花期がやや早めなのだそうです。また、よく似た「コオニユリ」は、2倍体で種子ができ、珠芽はできないし、より葉が細く全体にスレンダー。

雄しべは6本、先の花粉の部分は濃い赤紫色。雌しべは1本で先の柱頭は太く、花の中をのぞくと基部には緑色の子房が見えています。柱頭には花粉がついていたりするのですが、不稔なんですよね〜。

【和名】オニユリ [鬼百合]
【学名】Lilium lancifolium
【科名】ユリ科 LILIACEAE
【撮影日】2005/07/25、2005/07/05、2005/06/24
【撮影地】東京都日野市

■おまけのオニユリ写真(JPEG画像のみ別窓 45KB、2004/09/15撮影)

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posted by hanaboro at 15:28| 東京 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 蕾図鑑 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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