2005年07月29日

ヒメフウロ(Erodium reichardii)

ベニバナヒメフウロ Erodium reichardii


「ヒメフウロ」という名前で呼ばれる植物には、まったく異なる2つの種があって紛らわしいのですが、今回はフウロソウ科オランダフウロ属の「エロディウム・レイチャルディー (Erodium reichardii)」の方です。「ベニバナフウロ」とも呼ばれているようですが、多くの場合単に「ヒメフウロ」となっているのを見かけます。ただし、今回の写真のものが、「Erodium reichardii」という種そのものなのか、他種との種間雑種による園芸品種の1つなのかは定かではありません。

もう一方は、科は同じフウロソウ科ですがフウロソウ属の「ヒメフウロ (Geranium robertianum)」です。こちらの方は、本州や四国の一部の石灰岩地に生育し、独特のにおいを持つことから「シオヤキソウ」の別名があります。3つの小葉がさらに細かく裂けた繊細な葉を持っています。なお、フウロソウ科の植物は世界的に見ると、5属数百種が知られていますが、フウロソウ科の植物で日本に分布しているのは、「フウロソウ属」のみで数は12種ほどです。

ベニバナヒメフウロ Erodium reichardiiベニバナヒメフウロ Erodium reichardii


ヒメフウロ(Erodium reichardii)は、ヨーロッパ原産の多年草です。草丈は5cm〜10cmくらいで、株が横に広がり、しばしばグランドカバープランツとして栽培されます。

葉の表面や葉柄、花柄など全体に毛がたくさん生えています。葉は先の丸い広卵形で、長さは1cmちょっとくらい。縁には丸みのある鋸歯があります。

花期は6月〜9月。花は紅紫色〜白色、直径は1cm内外。花弁は5枚で、脈が濃い紅紫色に染まり、すじ状の模様が入っています。花の中央をのぞくと花弁の付け根のあたりには白い毛が生えています。雄しべは5本。花の開き始めの時期は、雌しべの柱頭がまだ開いてなくて、雄しべが中央に集まって見えるのですが、その後、雄しべは花弁にはりつくような形で開いて、中央にある雌しべの柱頭が5つに裂けます。雌雄の成熟時期に時間差があるような気がします。

ガク片の外側には粗い毛が目立ちます。雄しべの葯がなくなり、すっかり花弁が散ってしまった後の姿は、ガクと柱頭だけのまた別の花が開いているかのようです。

【一般名】ヒメフウロ
【別名】ベニバナヒメフウロ [紅花姫風露]
【学名】Erodium reichardii
【科名】フウロソウ科 GERANIACEAE
【撮影日】2005/05/12
【撮影地】東京都日野市

■Trackback People : ガーデニング

posted by hanaboro at 18:10| 東京 ☁| Comment(2) | TrackBack(2) | 花後図鑑 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こんばんは。
余計なお世話ながら、参考までにシオヤキソウの記事ををトラックバックさせていただきます。
こちらは非常に丈夫な植物、というか現代の都会に馴染みやすいようで国内の各所で栽培されたのが逸出帰化しています。
でも本来の自生地では絶滅の危惧も・・・。
複雑ですね。
Posted by ごまのはぐさ at 2005年07月30日 01:33
*ごまのはぐささん*

そういう現状は、何ともいいがたいものがありますね。哀れで悲しい姿にも見える反面、自生地では生きにくくなったことだし、新たな場所で新たな生き方をする。そのたくましさに感動するべきなのでしょうか。そして、どこにも棲むことができなくなってしまった種よりはましととらえるのか。それとも、やっぱり、新たな問題を生む可能性を憂えるものなのか。生育する場所の移動が、国境を超えない場合、「帰化」という言葉が適用されなかったり、人の意識も高くなくなるでしょうし、その問題点が希薄になってしまいがちでしょうね。
Posted by hanaboro at 2005年07月30日 12:23
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