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トキリマメは、本州の宮城県以西、四国、九州に分布しているつる性の多年草で、山野の林の縁などに生えています。花は7月〜9月ごろ、色は黄色です。
トキリマメの名前の由来は不明なのですが、別名を「オオバタンキリマメ」といって、「タンキリマメ」に似て葉がやや大きいことによります。タンキリマメという名前は、その種子を食べると痰が止まるという俗説からきています。
写真の個体は、トキリマメかタンキリマメか微妙な感じもありますね。3枚あるうちの一番てっぺんの葉(頂小葉)の先がとがることと、葉の幅が一番太くなる場所がより葉の付け根に近い方にあること、葉の質が薄いことから、「トキリマメ」としています。
一方の「タンキリマメ」の場合だと頂小葉の先が丸っこく、葉の幅が一番太くなる場所がやや葉の先側にあって、葉の質が厚めです。そのほか、葉の裏の毛の多少も両者の区別点になっています。花のない時期にそれらしいものに出会ったときには、ぜひ葉っぱに注目してじっくり観察してみてくださいね!
トキリマメやタンキリマメが、一番目に付くようになるのは、豆(豆果)が熟して赤くなり、さらにそれがはじけて黒い種子が2個見えたときではないでしょうか。赤と黒のコントラストが印象深く、形もおもしろいですよ。パカッとわれた赤い豆の袋の両端に黒い豆が2つ!写真では、まだ熟していないので、そのよさはわかりませんが、10月下旬か11月には豆の見ごろを迎えると思いますよ。
【和名】トキリマメ
【別名】オオバタンキリマメ [大葉痰切豆]
【学名】Rhynchosia acuminatifolia
【科名】マメ科 LEGUMINOSAE
【撮影日】2004/10/11
【撮影地】東京都日野市
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タンキリマメとトキリマメの似たものつながりで、
「図鑑:花鳥風月」さんの記事→「痰切豆」
「図鑑:花鳥風月」さんのところでは、「痰切豆」がとてもおもしろく紹介されていますよ!
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