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ヒメジョオンは北アメリカ原産の一年草、または越年草で、世界中に広く見られるそうです。日本に入ってきたのは、江戸末期〜明治初期のことだそうで、観賞用にもたらされたそうです。今では都市部の空き地や道路脇などから、山地のかなり標高の高い場所までいたるところで見られます。旺盛な繁殖力によって、特に荒れ地では大繁栄をとげています。
キク科ムカシヨモギ属の植物で、草丈は30cm〜1.2mくらい。茎には毛が生えています。茎を切ったときの断面は、白い「髄」がしっかりつまっていて「中実」です。特に上部の方で枝分かれします。よく似た「ハルジオン (Erigeron philadelphicus)」とは、花期が少し遅く、蕾があまりうなだれないこと、頭花がひと回り小さめ、茎が中空でないことなどで区別できます。
葉は互生。根生葉や下部の葉は卵形で柄がありますが、上部にいくにしたがって葉柄は不明瞭になります。縁のギザギザ(鋸歯)は粗いです。上部の葉は先のとがった長楕円形。ふつう根生葉は花期には枯れてしまいます。
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花期は6月〜10月。これに対してハルジオンの花期は5月〜7月で、早くから開花しはじめ、早く花期が終了します。ヒメジョオンの方は秋まで長く見られます。
頭花は枝の先に頭花の直径は2cmほど。周辺にある「舌状花」は、ほとんど白色か淡い紅紫色。舌状花、つまり花びらに見えるものは、細長くて質も薄く繊細な感じ。それがかなりの数、周辺部に並んでいます。中央部の黄色の部分には、「筒状花(管状花)」があります。舌状花と筒状花の冠毛の長さが違っていて、舌状花の冠毛より筒状花の冠毛は長いです。
夏の終わりに草刈が行われた場所では、すでに新たに芽生えたらしい根生葉。そして早くも開花している個体も。今の時期、大きく生長している個体は、きっと越冬はできないでしょうけれど、根生葉のものはこのまま越冬かな。あぁ、根生葉が目立つ時期になったなぁ。あれからもう一年経ったのね。
【和名】ヒメジョオン [姫女苑]
【学名】Erigeron annuus
【科名】キク科 COMPOSITAE (ASTERACEAE)
【撮影日】2005/10/28
【撮影地】東京都日野市
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おまけに、ハルジオンのイメージが残っているせいか、舌状花が少ない分なにか貧相に見えてしまいます、私には。
そうですね。今見られるものは背が低いですね。見た目の話なのですが、ヒメジョオンよりはハルジオンの方が好きですね〜。春先に見られるフサフサした根生葉はよいなあと思います。
好みの問題ですが、ヒメジョオンも瑞々しい時期はいいのですが、真夏のころの終わりがけのものなんかは、あまり好きではないです。花が咲いているときよりは、咲く前の姿の方が好みです。