2005年11月11日

コアジサイ

コアジサイ Hydrangea hirta


コアジサイは、本州関東以西、四国、九州に分布し、山地の林内や林縁部などのやや湿り気のある場所に生える落葉低木です。高さは50cm〜1.5mほど。よく枝分かれして、下の方からは株立ちになります。枝は細く褐色です。若いうちはふつう毛が生えています。

葉は対生。卵形で先はとがっています。長さは5cm〜8cm。(鋸歯)は大きめで、基部の方にはギザギザがありません。葉は全体的によく整った形だと思います。結構好みの形なんですよね。質は薄めですが、表面には光沢があって、小さいわりに存在感があります。両面ともに毛があって、葉柄には軟毛が見られます。

コアジサイ Hydrangea hirtaコアジサイ Hydrangea hirta


花期は6月。枝の先から「複散房花序」が出て、小さな花を多数つけます。アジサイといえば、ピンクや紫の華やかな花弁のように見えているものを思い浮かべますが、その花弁のようなものは、「装飾花」の「ガク片」です。しかし、このコアジサイには装飾花がなく、すべて両性花で、花序もずっと小型です。装飾花のないアジサイとなると地味な感じがしますが、派手なアジサイにはない深い味わいがあります。たくさんの枝が出て、それぞれ小さな薄紫の塊になった花序がつくので、梅雨の林下では目立つ存在です。

平べったい複散形花序の直径は7cmくらい。1つ1つの花の直径は5mmほどで、淡い青紫色。花弁は5枚あります。その花弁よりは雄しべの方が目立ちます。雄しべは10本。花糸の部分も淡い青紫色です。

茎の先端につく冬芽は先がとがってちょっと内側に曲がりますが、落葉前の葉の脇にできた芽はあまりとがっていませんでした。芽はうろこのような「芽鱗」に包まれた「鱗芽」で、芽鱗の数は5枚〜6枚。

果実は小さな「さく果」。長さは3mmくらいしかありません。果実の形は卵形で、3本〜4本の角のような花柱がついている状態で、ガクも残っています。

【和名】コアジサイ [小紫陽花]
【別名】シバアジサイ
【学名】Hydrangea hirta
【科名】ユキノシタ科 SAXIFRAGACEAE
(アジサイ科 HYDRANGEACEAE)
【撮影日】2005/11/06
【撮影地】東京都檜原村

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posted by hanaboro at 20:43| 東京 🌁| Comment(3) | TrackBack(0) | 花後図鑑 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
はじめまして。
花盛りでないときの様々な姿を楽しみに拝見しています。

コアジサイは、つぼみの頃、何本にも分かれた花柄の部分が透きとおるような薄紫色できれいですよね。
Posted by arr at 2005年11月11日 21:31
*arrさん*

ようこそ。コメントありがとうございます。ご覧いただけてうれしいです。

コアジサイは、好きです。本当、魅力的だなぁと思います。蕾のときの花柄の色。arrさん、すごいな。細かいところ見てらっしゃいますね。今はもうその繊細な色ではないですけど、また来年、その透き通るような薄紫色を見られることを楽しみにしていましょう。
Posted by hanaboro at 2005年11月12日 12:12
コアジサイの魅力は姿形だけではありません。梅雨時の蒸し暑い山では、さわやかな甘い香りがすると気分が清々しくなります。立ち止まったらちょっとかがんで確かめてください。素晴らしい香りですよ。
Posted by 田村 at 2006年06月01日 19:34
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