2004年11月01日

ゴゼンタチバナ

ゴゼンタチバナ Chamaepericlymenum canadense


ゴゼンタチバナは、国内では、本州中部以北と、四国の一部に分布していて、亜高山帯〜高山帯の林の下にみられる多年草です。北海道には近縁の「エゾゴゼンタチバナ(Chamaepericlymenum suecicum)」があります。

草丈は5cm〜15cmで、葉は4枚か6枚が茎に車輪のようについて、「輪生」しています。こんな小さい草なので、はじめて見たときはまさかこれが、「ミズキ科」の植物だなんて思いもよらず、すごくビックリしたものでした。それまでのミズキ科の植物の印象では、もっと大きな木本で、「ミズキ」、「ハナミズキ(アメリカヤマボウシ)」、「ヤマボウシ」などを思い浮かべていましたから。

ミズキ科だとわかってからもう一度よくみてみると、確かに葉っぱの形、葉脈が目立つところ、そして、花が「ハナミズキ」に似ていることがわかりました。ハナミズキは人気の高い花木で、秋には紅葉と赤い実も楽しめますよね。

「ゴゼンタチバナ」の花は、ごく小さくて花序の先に10個〜30個程度かたまって咲きます。ふつう花びらに見えている白い部分は、「総苞片(そうほうへん)」で4枚ついていて、ハナミズキをずっと小さくした感じがします。花期は6月〜7月です。8月になっても花が見られることもありますが、お盆をすぎると果実の方が断然目に付くようになります。果実(核果)は直径が5mmほどで、真っ赤に熟すととても美しいものです。ゴゼンタチバナもまた、花も実も楽しめる植物なんですね。

ゴゼンタチバナ Chamaepericlymenum canadense


一番上の写真の個体は花が終わって、4枚あったはずの白い総苞片はもう落ちてしまっています。果実はまだ赤くなっていませんでしたが、近くの他の個体は、2枚目の写真のようにかなり色づいていました。もしかしたら1枚目写真の個体は、受精がうまくいかなかったのかもしれません。

「ゴゼンタチバナ」という名前の「ゴゼン」は、最初に発見されたのが「加賀白山」だったことから、白山の最高峰の「御前峰」にちなんでいます。また、「タチバナ」は赤い実の美しいところが「カラタチバナ」に似ているところからきています。ちなみに、「カラタチバナ(Ardisia crispa)」は、ヤブコウジ科の植物で、「マンリョウ」によく似ています。実のつき方なんかは、「ゴゼンタチバナ」と違って、ぶら下がるようにつきます。

【和名】ゴゼンタチバナ [御前橘]
【学名】Chamaepericlymenum canadense
【科名】ミズキ科 CORNACEAE
【撮影日】2004/08/12
【撮影地】福島県南会津郡檜枝岐村

posted by hanaboro at 20:02| 東京 🌁| Comment(0) | TrackBack(0) | 花後図鑑 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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