2005年11月26日

イイギリ

イイギリ Idesia polycarpa


イイギリは、本州、四国、九州、そして沖縄まで分布し、山地に生育するイイギリ科イイギリ属の落葉高木です。高さは10m〜15mほどになり、まっすぐにのびた太い幹から、横方向に太めの枝をのばして、どこか異様な風格のある樹形です。下から見上げると車輪のような枝の広がり方をしています。非常に独特のものです。

樹皮は灰白色で、表面にブツブツしたものがたくさんありますが、ブツブツ以外の部分はだいたい滑らかで、裂けているわけではないです。そのブツブツというのは、「皮目」といって、そこで呼吸が行われています。

イイギリ Idesia polycarpaイイギリ Idesia polycarpa


葉は互生。先が尾状にとがった卵形、逆さに見たら、くぼんだ部分の小さなハート形。そのくぼんだ部分に小さなプツプツの「腺体」が見られます。ここにある腺体はふつう2つです。葉柄は長くて、10cm〜20cmほどもあり、赤みを帯びています。腺体は葉柄にも見られます。身近なところではサクラ類の腺体はよく知られているところですが、葉や葉柄に蜜腺のある植物は、他にもいろいろあって「アカメガシワ」や「キササゲ」などもそうです。

葉身の長さは10cm〜20cm、幅も同じくらい。縁の鋸歯(ギザギザ)は、やや大雑把で、伏せたような感じです。表面は濃いめの緑色、裏面は少し粉を吹いたような白っぽい緑色。付け根からのびる目立つ葉脈が5本〜7本あります。こういう葉脈のパターンは「掌状脈」といったりします。付け根から放射状に手のひらのような形になって複数の葉脈が出た状態です。

花期は3月〜5月。枝先から円錐花序が下垂します。花序の長さは10cm〜20cmほどです。雄花と雌花が別の株につく雌雄異株。雄花の方がちょっと大きめです。緑黄色の花には花弁がありません。ガク片は5つあります。秋には真っ赤に熟した果実が、たくさんブドウの房のように垂れ下がって、美しいものです。1つ1つの果実は直径1cmほどの球形です。

イイギリという名前は、葉が「キリ」に似ていて、飯を包むのにこの葉を使ったところからきているそうです。

【和名】イイギリ [飯桐]
【別名】ナンテンギリ[南天桐]
【学名】Idesia polycarpa
【科名】イイギリ科 FLACOURTIACEAE
【撮影日】2005/11/20
【撮影地】東京都八王子市

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posted by hanaboro at 19:34| 東京 ☁| Comment(6) | TrackBack(1) | 樹皮 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こんばんは。
やっとアクセスできた〜〜(涙
何回か来てみたのですが、コメント欄が表示されなかったのです・・。

先日ユリノキを見に行った時に この木に出会いました。
赤い実がとても綺麗だったので、詳しいことが何もわからないまま記事にしました。
花の時期、名前の由来などいつもながらによくわかりました〜。
またリンクさせていただきたいと思います♪
Posted by 花mame at 2005年11月28日 18:49
*花mameさん*

こんばんは〜!
すみませぬ。お手数かけちゃって。

どうしてアクセスできないんでしょうね。まだ、そこまで込み合う時間帯でもないでしょうに。どうなっちゃったのでしょう。。。そんな中、コメントしてくださって、本当にありがとうございます♪

今、花mameさんの記事、拝見してきましたよ。前回のユリノキも素晴らしかったですし、今回もまた見事な木ですね。お写真もとっても美しいです。

この秋、わたしが出会ったイイギリの果実は、遠くからしか見られなかったですし、何だか色が変で、灰色っぽくなっていました。それだけに、たわわに実ったきれいな果実を見せていただけてうれしいですよ。
Posted by hanaboro at 2005年11月28日 19:24
近所のお寺にイイギリがあるので、散歩がてら昨日も行ってきました。
赤い実をいっぱいつけていましたが、まだ葉っぱは緑色のままでした。
もう少し経って、葉柄は赤いままで、葉身が少し黒いまだらの部分を残して黄色に染まると、地面に落ちてもきれいですよね。
Posted by arr at 2005年11月28日 22:33
わたしも〜、hanaboroさん、
繋がるの待ってたよ。(^^)よかった♪

うちの近所の公園でも、この木、
一本だけ見つけて観察しています。
下枝もひこばえも一箇所もないまま、
ずどーんと背の高い木で、
落ちて来るものでしか
様子をうかがい知ることができないんだけど、
それでも毎年、赤い柄の葉っぱと赤い実を拾うんですよ。
鳥さん達にすごく人気の木で、いつも誰かしら来て実をついばんでます。

でも…雌雄異株なの?うわぁ、今度お株探さなきゃ。

いろいろ解って面白かったです。ありがとうございました。
Posted by はもよう at 2005年11月28日 22:49
*arrさん*

イイギリ。お近くで見られるんですね。わたしはまだ近所では見つけられていないんですよ。ちょっと出かけて行かないと見られなくて。

この間、見かけた場所は谷筋で、寒々としていたのですが、イイギリの大木にはちょうど日が当たっていて、黄葉がとても美しかったです。真っ赤な葉柄はいい目印ですね。落ちている葉っぱの柄の赤さで、ああイイギリだなぁって納得していました。

緑色と真っ赤果実のコントラストも美しいですね。そうそう、上にコメントくださっている花mameさんのブログのお写真がちょうどそんな感じで、よいものでしたよ!
Posted by hanaboro at 2005年11月29日 11:55
*はもようさん*

ありゃっ、すみませぬ。あきらめずに来てくださって、うれしい限りです。何だか時々絶不調になっちゃいますね。どうしてなんでしょうね。あんまりカスタマイズしてないんですけどね。。。

そうなんだ。ずどーんと背の高い木になっているんだ。やっぱり上の方は車輪みたいに太い枝が出てたりするのかな。

大きな木だと近くで見られるのが、落ちているものと樹皮くらいですからね。何か落ちていないかとキョロキョロしていたら、「何か落としたの?」って、道行く人に聞かれちゃったことがありますよ。逆に民家に近接した街路樹をジロジロ見上げていると、人様のお宅をのぞいているようで、これがまた、いかんのですわ。ツリーウォッチャーとしては、まだまだですなぁ。

う〜ん、やっぱり鳥たちには大人気の木でしょうね。房になってあれだけたくさんの実を提供してくれるんですもんね。公園を訪れる人にとっても、樹木も鳥も見られていいかもですね。
Posted by hanaboro at 2005年11月29日 12:14
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森の食堂、イイギリ
Excerpt: Idesia polycarpa イイギリ科イイギリ属 落葉高木 雪の翌日のフィールド。 晴れ渡った空に、赤い実が映える高木がイイギリだ。 雪をのっけた枝から、赤い実がブドウの房のように..
Weblog: うさぎ庵*annex
Tracked: 2006-01-26 12:40
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