2005年04月20日

クスノキ

クスノキ Cinnamomum camphora
2005/0419

クスノキは、本州の関東以西、四国、九州の暖地に生える常緑高木です。高さはふつうは20mほどですが、巨木になったものでは50mくらいにもなります。樹形は丸くなります。古くから寺社に植えられたほか、現在は公園樹や街路樹としてもよく植えられています。かなりの高木となり、各地にご神木としてまつられるような名木があります。

クスノキ Cinnamomum camphora
2005/02/15 冬芽
クスノキ Cinnamomum camphora
2005/02/15 若い木の幹


葉は互生。楕円形で、先の方は急に細くなってシッポのように少し伸びます。葉の長さは6cm〜10cm。縁にはギザギザ鋸歯がなく、ゆらゆらと波を打ったような状態になります。革質で、表面には光沢があって、裏面はやや粉をふいたように白っぽくなっています。若い葉や葉柄は赤みを帯びることも多いです。葉をもむと「樟脳」のにおいがします。常緑樹ではありますが、葉は毎年入れ替わっています。

クスノキ科の仲間によく見られる特徴に、葉の「三行脈(さんこうみゃく)」があります。これは、葉脈が付け根のあたりから3つにわかれて、長く伸びる状態のことで、クスノキのほか、「シロダモ」や「ヤブニッケイ」などでも見られます。クスノキの場合は、表から見るとこの三行脈の分かれ目にふくらんだ部分があります。このふくらみは1mm程度の小さいものですが、中ではダニが生活しています。防虫剤としても使われるクスノキ。しかし、そこで生活するダニが数種いる。それらのダニには樟脳が必要不可欠ということのようです。

クスノキ Cinnamomum camphora
2005/04/19

何はともあれ、このダニ部屋があるかどうかで、よく似た他の種と区別することができます。日本産の樹木でダニ部屋ができるのは、クスノキだけだそうなので。ただし、まだ若い幼木では、葉の三行脈がはっきりしないことや、ダニ部屋ができていないこともあります。

花期は5月〜6月。葉の脇(葉腋)から花序を出して小さな花を咲かせます。色は黄白色で、直径は5mm程度の小さなものです。花被片は6枚で、雄しべは12本。果実は直径1cmに満たないくらいの球形で、秋に熟すと黒っぽくなります。

【和名】クスノキ
【別名】クス [楠、樟]
【学名】Cinnamomum camphora
【科名】クスノキ科 LAURACEAE
【撮影日】2005/02/15、2005/04/19
【撮影地】東京都日野市

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2005年04月16日

ボタンヅル

ボタンヅル Clematis apiifolia


ボタンヅルは、本州、四国、九州に分布し、山野の日当たりのよい場所に生えるつる性植物です。茎が木質化して半低木状。葉は対生。「(1回)3出複葉」で、縁にはギザギザ(鋸歯)があります。つる性で、「ボタン」の葉に似ているのでその名がついています。

キンポウゲ科センニンソウ属(Clematis)の植物で、「センニンソウ (Clematis terniflora)」によく似ていますが、センニンソウの方は葉の縁には鋸歯がなく、花が大きめです。

花序にはたくさんの花がつき、白くて花びらに見えるのはガクで、4枚が十字に広がります。本来の花弁はありません。たくさんの雄しべが目立ちます。花の後にできる果実には花柱だった部分が伸びて羽毛状になります。花も果実もセンニンソウを縮小したような感じ。

また、本州の関東〜中部には、葉が細くて葉が「2回3出複葉」で、鋸歯が鋭い「コボタンヅル (Clematis apiifolia var. biternata)」というのがあります。ボタンヅルとは区別がつけにくいことも多くて、もともと変種関係だし形態的な変異は連続するようです。ちなみに、「2回3出複葉」については、「ヤブニンジン」の方でちょっとだけ説明してます。

今回の写真のものは、まだ新葉が出てきたばかりのものですが、よく見ると、「2回3出複葉」のようにも見えます。でも、葉の幅は細いという感じではない。この時期では、まだ、その個体の持つ本来の葉の特徴は、あまりしっかり出ていないかもしれません。なので、複葉の状態について、そんなにこだわったところで、あまり意味のあることではないでしょう。

大きく生長した個体で見ても、いろいろと中間的なものも出てくるし、果実の時期まで待って、果実の毛の多さによって判断することもあるわけで。。。ということで、今回のところは、広い意味での「ボタンヅル」としています。

写真の個体が生えているのは、歩道と緑地の間を遮るコンクリートの壁の隙間。秋の草刈のときに地上部は刈り取られたようですが、隙間でしっかり生きていたようです。木質化した茎が少しのぞいています。今のところ他に競争相手はなく、ツルをからませる相手もいません。その茎頂は上を向き、風にゆれ、この先どうツルを伸ばしていくのかを探しているようでした。

【和名】ボタンヅル [牡丹蔓]
【学名】Clematis apiifolia
【科名】キンポウゲ科 RANUNCULACEAE
【撮影日】2005/04/15
【撮影地】東京都日野市

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2005年04月04日

メギ

メギ Berberis thunbergii


メギは、本州関東以西、四国、九州に分布し、山地や丘陵の林縁や草地などに生える落葉低木です。高さは1mほどで、よく分枝します。枝には筋のような折れ目があって角ばっています。枝は褐色〜紫褐色で、節々には長さ1cmほどの細いトゲがあります。葉が集まってついている下の部分にトゲがあって、ちょうど葉にかくれているので、うっかりさわってしまうと痛い目にあいます。

葉は、新しい長い枝につく場合は「互生」しますが、短枝につく葉は何枚か束になったように「束生(そくせい)します。葉は長さ1cm〜大きく生長した状態では5cmになります。形はやや幅の狭い感じの倒卵形〜ヘラのような形。先端には丸みがあって、あまりとがらないことが多いですが、反対に葉の付け根の方は次第に細くなって、流れるように葉柄につながる感じです。葉には毛がなく縁のギザギザ(鋸歯)なくて、特に若い葉は滑らかな印象があります。

メギ Berberis thunbergiiメギ Berberis thunbergii


花期は4月〜5月。短枝から短い花序が出て、淡い黄色の花を数個下向きにつけます。花は、同じメギ科の「ヒイラギナンテン」を小さくしたような花で、直径は6mm程度。花弁、ガク片ともに6枚、雄しべも6本あります。ガク片は花弁よりも大きくて、ガクの方が花弁のように見えます。果実(液果)は、10月ごろには赤く熟し、紅葉もなかなかきれいなものです。

樹皮は薬用になるということで、健胃剤にするほか、かつては煎じた液で目を洗ったのだそうです。「メギ(目木)」という名前はそこからきています。ちなみに、「コトリトマラズ」という別名は、トゲが鋭いので「小鳥もとまらない」という意味だそうです。

【和名】メギ [目木]
【別名】コトリトマラズ
【学名】Berberis thunbergii
【科名】メギ科 BERBERIDACEAE
【撮影日】2005/04/03
【撮影地】東京都八王子市

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コクサギ

コクサギ Orixa japonica


コクサギは、本州、四国、九州に分布し、山地のやや湿り気の多い林内や谷沿いなどに生育する落葉低木です。高さは2m〜4m、よく枝分かれします。

コクサギはミカン科の植物で、葉をちぎると独特のにおいがします。それもかなり強いにおいです。臭いと感じるかどうかは、個人差があると思いますが、筆者が試したものは「アーモンド」のようなにおいだったので、それほど臭いとは感じませんでした。ちなみに名前は、臭いのある木で、「クサギ」よりは小さいということからきているそうですが、クサギはクマツヅラ科の植物でコクサギとはまったく別の植物です。

葉は長さ5cm〜10cmくらいのやや幅の広い倒卵形、質は薄く縁にギザギザ(鋸歯)はありません。表面にはテカテカの光沢があります。

葉のつき方は基本的には「互生」なのですが、コクサギの場合はちょっと変わった互生で、「コクサギ型葉序」と呼ばれる葉のつき方になっています。そのコクサギ型葉序というのは、枝をはさんで、2枚の葉が1組みになって互生してつく場合をいいます。もっと簡単にいうと、右に2枚ついたら、次は左に2枚ついて、今度はまた右に2枚つく…ということを繰り返します。このような葉のつき方は、特にコクサギだけに限ったのもではなく、「サルスベリ」でも見られます。

コクサギ Orixa japonica
2005/04/03
コクサギ Orixa japonica
2004/05/30


花期は4月〜5月。葉が展開するのと同時に花が咲きます。雄花と雌花が別の個体につく雌雄異株。黄緑色で、小さくあまり目立たない花です。雄花は雌花より少し小さめで直径4mmほど、短い花序に数個つきます。雄花、雌花ともに花弁とガク片は4枚、雄しべは4つ、雌花の雄しべは退化しています。

また、雌花には子房が4つあって、花の後にできる果実は4つの部屋に分かれた分果になります。1つ1つの分果は直径1cmほどの腎形です。4つ分果ができるのがふつうだと思いますが、1個や2個のこともあります。果実が秋に熟して茶色く乾燥してくると、それぞれの分果が2つに割れて内果皮が反り返り、黒い卵形の種子を弾き飛ばします。この種子の飛ばし方は、非常に独特なものです。

4月上旬、こちら関東では、芽吹いてきているところで花はまだでした。

【和名】コクサギ[小臭木]
【学名】Orixa japonica
【科名】ミカン科 RUTACEAE
【撮影日】2005/04/03(芽吹き)、2004/05/30(若い果実)
【撮影地】東京都八王子市

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2005年04月01日

エニシダ

エニシダ Cytisus scoparius


エニシダは、地中海沿岸原産の落葉低木です。日本に入ってきたのは江戸時代後半のことだそうで、現在では、道路脇の法面や公園などによく植えられています。高さは2mくらいになって、よく分枝し、枝先は垂れ下がってきます。枝分かれした姿は「ほうき」のようだということで、英名は「broom」、種小名の「scoparius」もほうきのようなという意味です。

枝が若いときは、濃い緑色で角ばっています。葉は3出複葉といって、3枚の小さな葉(小葉)によって1枚の葉ができています。一般的なイチゴやクズの葉も3出複葉です。エニシダの場合、芽吹いたころの葉は3出複葉ですが、花が咲くころの枝の葉は、てっぺんの小葉(頂小葉)のみの1枚だけになることもあります。

エニシダ Cytisus scoparius


花期は4月〜5月。花がつくには前年度の枝の葉腋で、鮮やかな黄色の蝶形花を1つずつつけます。花の長さは2cmくらいです。「蝶形花」というのは、マメ科の花に多い形で、5枚の花弁が「チョウ」のような形についています。特に一番上につく1枚の花弁は大きく「旗弁」といいます。そして2枚の「翼弁」があって、さらに一番内側に2枚の「舟弁(竜骨弁)」があります。左右同じ形のものが同じ位置についていて(左右相称)、全体として「チョウ」のような形に見えています。

左右の翼弁が頬紅のように赤く染まる品種を「ホオベニエニシダ (Cytisus scoparius 'Andreanus')」または「ニシキエニシダ」といいます。

雄しべや雌しべは、その役目が終わると、花の外に突き出た状態になります。これから花粉の受け渡しをする花では、雄しべや雌しべは翼弁や舟弁に包まれた状態になっていますが、ハナバチの仲間が花を訪れると花弁が開いて、雄しべがパチッとハチの背中をたたいたり、巻き込んだりして、ハチに花粉をつける仕組みになっています。ハチによって花粉を運んでもらう仕掛けはなかなか巧妙です。

【和名】エニシダ [金雀枝、金雀児]
【学名】Cytisus scoparius
【科名】マメ科 LEGUMINOSAE(FABACEAE)
【撮影日】2005/03/24
【撮影地】東京都日野市

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2005年03月30日

クコ

クコ Lycium chinense


クコは、日本全土のほか、朝鮮半島、中国、台湾などに分布し、日当たりのよい草地や土手などに生える落葉低木です。高さは1m〜2m。クコは果実や葉、根などに薬効があるそうで、古くから薬用に使われています。果実は酒や焼酎につけて「クコ酒」にしたり、乾燥させたものを料理に使ったり。葉も「クコ茶」にするなどいろいろと利用されています。

茎は根もとの方から何本も束になって出てきます。枝は弓なりに曲がって垂れ下がり、枝にはしばしばトゲ状の小枝があります。葉は、1つの節から数枚が束のようになって出ます。質は柔らかくて無毛です。

花期は8月〜11月。葉腋に直径1cmほどの紫色の花を咲かせます。ナス科の植物ということで、「イヌホオズキ」や「ヒヨドリジョウゴ」などの花を思い浮かべていると、クコは何だかぜんぜん違うような気がしてしまいます。確かに花冠は5裂しているし、ガクや果実を見ると、ナス科だな!と納得するのですけれど。果実は長さ2cmくらいの楕円形で、熟すときれいな朱赤色の「液果」になります。種子もその中に入っています。

クコ Lycium chinense


写真の株のある場所は、定期的に草刈が行われるところで、2004年の秋にも枯れた夏草がきれいに刈られました。その後、晩秋〜初冬にかけて、こちら関東の丘陵地では、春のような暖かい日が続き、写真のクコもグングン枝をのばして1.2mほどまで生長し、瑞々しい葉を茂らせていました。しかし、年末からの本格的な寒さの訪れによって、展開した葉は枯れてしまいました。

3月下旬、新葉の展開が始まっていました。新芽も、角ばって白っぽい枝も、小枝が変形したトゲさえも、春の光に照らされて暖かな様子。

【和名】クコ [枸杞]
【学名】Lycium chinense
【科名】ナス科 SOLANACEAE
【撮影日】2005/03/30
【撮影地】東京都日野市

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2005年03月26日

ガマズミ

ガマズミ Viburnum dilatatum


ガマズミは、国内では北海道、本州、四国、九州の山野にふつうに生える落葉低木です。高さは2m〜4m。幹は下の方から分かれてのびる傾向があって、株立ち状になります。若い枝は灰褐色で「星状毛」が目立ちます。星状毛というのは、放射状に生えて星の形のように見える毛のことです。古い枝は灰黒色で「皮目(ひもく)」という隆起した部分が見えます。

葉は2枚の葉が同じ節から出る「対生」。長さは10cm前後の幅の広い卵形で、先端はとがったり、とがらなかったり。縁のギザギザ(鋸歯)は粗くうねうねとした感じです。ガマズミの仲間にはよく似た種類が多くて、少々大変なこともあるのですが、その中でもガマズミは葉が大きくて丸〜くなります。そして、一番外側にある葉脈からさらに細かい脈がたくさんしっかり出ています。また、他種よりも葉柄や若い枝には特にたくさんの星状毛が生えています。葉柄も長めで、長さ1cm〜2cm、「コバノガマズミ」の場合は5mmあるかどうかです。

花期は5月〜6月。枝先に散房花序を出して、白く小さな花をたくさん咲かせます。果実(核果)は、秋には赤く熟します。房状についた果実は次第に枝から垂れ下がってきます。

ガマズミ Viburnum dilatatumガマズミ Viburnum dilatatum


写真ではすでに芽吹いてきていますが、冬芽は長さ5mmぐらいの卵形で、芽を包む芽鱗は2対あって、外側の1対が小さめです。

【和名】ガマズミ
【学名】Viburnum dilatatum
【科名】スイカズラ科 CAPRIFOLIACEAE
【撮影日】2005/03/24
【撮影地】東京都日野市

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2005年03月25日

ニワトコ

ニワトコ Sambucus racemosa subsp. sieboldiana


ニワトコは、本州〜沖縄に分布し、山野の明るい林縁などに生育する落葉低木です。北海道や東北に生育する葉の大きめのものは「エゾニワトコ (Sambucus racemosa subsp. kamtschatica)」といいます。高さは2m〜5mほど。根もと付近からよく枝分かれして、枝は弓なりになる傾向があります。まだ、他の樹木があまり芽吹いていない時期にいち早く芽吹いて、まだ春浅いころの野山ではよく目立つ存在です。葉の展開と同時に芽吹いてくる蕾は、たくさん集まっていて「ブロッコリー」のようです。

葉は、数対の小さい葉(小葉)からなる「羽状複葉(うじょうふくよう)」で、対生します。1つ1つの小葉は長さ5cm〜12cm、長楕円形で先は少しとがり気味、縁には細かいギザギザ(鋸歯)があります。

花期は3月〜4月。枝先の長さ10cmぐらいの円錐花序に、淡い黄白色の小さい花がたくさん咲きます。1つ1つの花をよく見ると、花弁は後ろに反り返り、5本の雄しべと1本の雌しべが前面に出ているので、ちょっと変わった形に見えます。果実は夏に赤く熟します。

ニワトコ Sambucus racemosa subsp. sieboldianaニワトコ Sambucus racemosa subsp. sieboldiana


樹皮は灰褐色。コルク層が発達して、縦に深めに裂けてデコボコしています。そういえば、維管束の観察などで、切片を作るときに使う「ピス」はこの木だと教わったな。灰色っぽい褐色の若い枝は柔らかく無毛で、隆起した「皮目(ひもく)」が目立ちます。皮目では呼吸が行われています。ニワトコの冬芽には「葉芽」と「混芽」があります。葉芽の方は長卵形で細身。混芽は葉と花が同じ芽の中に入っているもので、球形です。いずれも2対〜3対の芽鱗に包まれています。

枝や幹を薄く切って乾燥させたものは「接骨木」と呼ばれ、煎じて骨折や打撲の湿布薬に使われるのだそうです。

【和名】ニワトコ [庭常]
【別名】セッコツボク [接骨木]
【学名】Sambucus racemosa subsp. sieboldiana
【科名】スイカズラ科 CAPRIFOLIACEAE
【撮影日】2005/03/18
【撮影地】東京都日野市

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2005年03月23日

ヤマブキ

ヤマブキ Kerria japonica


ヤマブキは、国内に広く分布するほか、中国や朝鮮半島にも分布しています。バラ科ヤマブキ属に分類される1属1種の植物。山地のやや湿り気の多い場所に生える落葉低木です。庭や公園などによく植えられていますが、万葉の時代からすでに庭に植えて観賞され、何首もの歌に詠まれています。

高さは1m〜2mほどで、枝は細く若い枝は冬の間も緑色。地下茎をのばして増え、樹形は株立ち状になります。細い茎が根元からたくさん群がってのびています。

葉は長卵形で、互生します。葉柄は1cmあるかないかで、まばらな感じに毛があります。表面の葉脈が下面にしっかりくぼんで、その脈を裏から見ると、白っぽい毛が寝たように生えています。葉の質は薄めです。ヤマブキの葉は葉脈や縁のギザギザなどとても特徴的なので、覚えやすいかもしれません。葉の縁のギザギザのことを「鋸歯」といいますが、ヤマブキの葉の縁にははっきりとした「重鋸歯(じゅうきょし)」があります。重鋸歯というのは、大きなギザギザにさらに小さなギザギザのある鋸歯のことです。

花期は4月〜5月。短い枝の先に1つずつ鮮やかな黄色の花をつけます。直径は3cm〜5cm。花弁は5枚です。花の中心部には、たくさんの雄しべと5個〜8個の花柱があります。ガク片は5枚あって、果実の時期にも残っていて、星形に見えます。花弁はパッと平たく開いて枝垂れた細い枝に一斉に咲いている様子は、とても見事なものです。

ヤマブキと全体的な見た目がよく似ている「シロヤマブキ (Rhodotypos scandens)」は、シロヤマブキ属という別の属に分類される全く別の種です。シロヤマブキは葉が対生、花は白色の4弁花、ガク片も4枚です。ヤマブキにも白花があって「シロバナヤマブキ (Kerria japonica f. albescens)」といいますが、花弁は5枚なのでシロヤマブキと区別できます。

また、ヤマブキには八重咲きの品種もあって、「ヤエヤマブキ (Kerria japonica f. plena)」といいます。ヤエヤマブキの場合、雄しべが花弁化して雌しべも退化していてしまっているので果実ができません。一方、ふつうの一重のヤマブキには果実ができます。ヤマブキの果実は長さ4mm程度、シロヤマブキよりは小さめで、熟すと暗褐色になります。シロヤマブキの果実は黒く光沢のあるもので、だいたい4つついています。

冬芽は、長卵形で赤褐色。5枚〜12枚の「芽鱗」に包まれた「鱗芽」です。写真はすでに、芽吹いていて赤褐色の芽鱗は少し残っているのみで、数枚はすでに落ちてしまっています。若葉が展開すると蕾も見えてくるはずです。

【和名】ヤマブキ [山吹]
【学名】Kerria japonica
【科名】バラ科 ROSACEAE
【撮影日】2005/03/18
【撮影地】東京都日野市

■当ブログ内関連記事→シロヤマブキ

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2005年03月16日

モミジイチゴ

モミジイチゴ Rubus palmatus var. coptophyllus


モミジイチゴは、本州中部以北に分布し、山野の林縁や比較的日当たりのよい林内などに生える落葉低木です。西日本には、葉の長い「ナガバモミジイチゴ (Rubus palmatus)」が分布しています。バラ科キイチゴ属の植物で、同じ属の植物は世界各地に広く分布していて、700種ほどもあるといいます。日本国内にも40種近くが知られています。

名前は、葉が3つ〜5つに掌状に分裂して、モミジの葉に似ているところからきています。しかし、葉の形には変異が大きくて、ナガバモミジイチゴと区別しにくいような形をしていることもあります。葉の縁には粗いギザギザ(鋸歯)があって、葉柄にもカギ状の小さいトゲがあります。

花期は4月〜5月。花は冬芽からのびた短い枝先に1つつきます。直径3cmほどの白色の5弁花で下向きに開きます。果実は直径1cmほど、6月くらいには橙黄色に熟し、とても瑞々しく光沢があります。食べると甘酸っぱくてとても美味しいです。

地下茎を長く伸ばして増えるので、モミジイチゴが見られる場所では、しばしば群生していることがあります。高さは2mほど。根元の方から太めの枝を出して、上部で枝分かれしています。この枝は、越冬後花が咲いた後次の冬を前に枯れてしまい、夏には別の枝を出し、その新しい枝が越冬するのだそうです。茎は無毛ですが、細めで鋭いトゲがあって、茎からほぼ垂直に出ています。

モミジイチゴ Rubus palmatus var. coptophyllusモミジイチゴ Rubus palmatus var. coptophyllus


冬の時期に見られる茎は紅紫色〜紫褐色。冬芽も紅紫色の芽鱗に包まれていて、ちょっと光沢があります。冬芽は互生してつきます。5〜7枚の「芽鱗(がりん)」に包まれた「鱗芽(りんが)」で、先のとがった紡錘形です。紡錘形というのは、細長い円柱の両端が細くとがるような形のことです。

木々の芽が萌え出る季節になってきました。その中でも芽吹きの早い「モミジイチゴ」。色は、まだ紫褐色を帯びた状態で、寒さに耐えているような色ですが。

【和名】モミジイチゴ [紅葉苺]
【別名】キイチゴ
【学名】Rubus palmatus var. coptophyllus
【科名】バラ科 ROSACEAE
【撮影日】2005/03/15
【撮影地】東京都日野市

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